教育研究リーダー養成研修


       国 語    社 会   算数・数学   理 科   体育・保健体育       
      総合的な学習(探究)の時間   外国語   道 徳   商 業   生徒指導
      学年経営    特別活動    特別支援教育    キャリア教育 

国 語 

 論理的思考力を高める国語科学習指導
―小学4年説明的文章における「読むこと」と「書くこと」を関連させる学習活動の工夫を通して―
 一宮市立今伊勢小学校 内 藤 里 奈 
 今日求められる国語の力を育成するための説明的文章の指導の在り方について考察し,論理的思考力・表現力を育むための手だてを考えた。まず,文章構成を捉えるために各段落の内容と段落相互の関係を考えることに取り組んだ。次に,捉えた文章構成を基に要約文を書くことに取り組んだ。その際,要約文を書くための観点を提示し,分かりやすく記述する方法を学ぶ活動を取り入れた。また,視点をもって毎日作文を書くことにも取り組んだ。その結果,自分の考えと根拠を関連付ける力と自分の考えを表現する力が高まってきた。 
 読むことに対する喜びを感じる児童の育成
主体的に「言葉による見方・考え方」を働かせる国語科学習を通して
稲沢市立稲沢北小学校  村 松 祥 子 
  国語科学習において,主体的に学び,「言葉による見方・考え方」を働かせて思考することで,読むことに対する喜びを感じる児童を育成したいと考えた。本研究では,「学習の見通しのもたせ方や振り返りの仕方を工夫することや,『言葉による見方・考え方』を確実に働かせられるようにする指導方法の工夫をすれば,読むことに対する喜びを感じる児童を育成することができるであろう」という仮説に基づいて実践を試み,主体的に学び,文章を深く読み取り,新たな気付きを得て喜びを感じる児童を育成することができた。  
 物語を構成する要素を正しく捉え,深い読みを目指す国語科学習(小学2年)
―技能定着のための反復学習と登場人物の変容を追う活動を通して―
春日井市立小野小学校  森 川 雄 介 
  低学年における「深い読み」を登場人物の変容とそのきっかけを捉えることとし,技能の獲得を目指した。まず,物語を構成する要素「登場人物」「時間・場所」を正しく読み取るために,同じ形式のワークシートと似た構造をもつ物語を用い,繰り返し学習することで読みの技能の定着を図った。そして,登場人物の変容を捉えるために人物像と変容のきっかけを図にして考えさせた。その結果,抽出児童は,物語を構成する要素と変容を読み取ることができた。また,物語を正しく捉えた上で読みを再考することで,更に読み深めることもできた。  

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社 会

課題意識をもち,意欲的に自分の考えを伝え合うことのできる児童の育成
―小4社会 「はてな」を探す授業を通して―
 
半田市立半田小学校  西 村 貴 志 
 子どもを取り巻く今日の社会情勢や児童の実態から,自ら課題意識をもち,意欲的に自分の考えを伝えることのできる児童の育成を目指した。社会科において,課題を見つける「はてな」探しの活動を取り入れて課題への関心を高めたり,日頃から伝え合う活動を充実させ,自分の考えに自信をもたせたりすれば,児童が主体的に学習に取り組み,自信をもって考えを伝え合うようになるであろうと考えた。実践によって,学習の課題を自ら見つけるおもしろさを知り,自分の考えに自信をもって相手に伝える児童の姿が見られた。  
現代の課題について自ら総合的に思考する主権者育成を目指す高校公民科授業
―教科横断型授業と政策吟味学習を通して―
 
 愛知県立豊田南高等学校 中 村 圭 介
 本研究では,知識を総合的に活用して思考する主権者の育成を目指した。高等学校の「現代社会」と「家庭基礎」の授業で共通の目的をもって指導を行うことで,生徒は別々の学習内容を結び付けて思考し,身近な自治体の政策への対案検討を通して,実社会につながる知識活用の手法や主権者としての政治参加の態度を身に付けることができると仮説を立て,実践を行った。実践の結果,生徒は総合的に知識を活用して多面的に思考することができた。そして,以前よりも自信をもって政治に関わろうとする主権者としての態度を身に付けることができた。


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算数・数学

自らの考えを構築し,進んでともに学び,考えを広げることができる小学3年算数科学習指導
―学習活動の見える化を通して―
 
 岩倉市立岩倉北小学校 戸 嶋   俊 
 自分の考えや相手との活動を「見える化」することで,課題にあらゆる視点から迫り,自分の考えをまとめ,進んで友達と関わろうとする児童を育成できると考えた。その結果,学んだことを記録し,考えを整理するワークシートを用いることで,問題に対し自分の考えをもつことができるようになった。また,個を尊重した活動に加え,友達と話し合いの内容を理解し合うための工夫や,お互いのよいところを認め合うカード交換等の他者との関わりを大切にした活動を行うことで,相手と関わろうとする気持ちを高めることができた。
共感的に関わり,生き生きと考え続ける児童の育成
―対話を通して問題解決を図る算数科の授業―
 
 東海市立名和小学校 野 村 惇 貴 
 算数科において,子どもたちの学ぶ意欲に対して興味をもっていた私は,聞き手と話し手の関係性に着目し,共感的に話を受け止め,互いに対話を通して学ぶ意欲を持続させるための方策を考え,実践を行った。他者と共感的に対話を行うことにより,児童自身が自信をもって学習に取り組むことができるという仮説に基づき,具体物を用いて多様な意見を表出させる手だてをとり研究を進めた。それにより,他者と学びながら体積の求め方を理解することができるという成果が得られた。  
 知識を組み合わせて課題を解決する数学科授業の研究
―大学入学共通テストに向けた授業の工夫を通じて―
 
愛知県立新川高等学校  岩 城   賢 
 理解した数学の知識を実生活の場面で生かし方が分からない生徒に対し,知識を組み合わせて課題を解決していく力を身に付けさせる授業の研究をしたいと考えた。本研究では,「生徒の興味・関心を引くことができる日常生活を題材とした会話形式の問題に取り組むことで,課題を解決する力を身に付けることができるであろう」との仮説に基づき,大学入学共通テスト対策を通して,数学の実生活への有用性に気付かせ,数学の課題解決へ導けそうな成果が得られた。


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理 科

 積極的に課題を解決できる生徒の育成
―話し合い活動の機会と方法を工夫した中学理科学習―
弥富市立弥富北中学校  柴 田 洋 佑 
 本研究では,話し合い活動の機会と方法を工夫することで,積極的に課題を解決できる生徒の育成を目指した。そのために,身近な現象への疑問をもたせることで課題を認識させるとともに,班で結論を導く教材を設定した。また,ヘルププレートを用いることで,自分自身の思考を周囲に見えるようにさせ,授業実践をした。本研究を通して,自らの意見を基に他者と話し合い活動をしたり,分からないことを他者に伝える活動をしたりすることにより,積極的に課題を解決しようとする生徒の姿が見られた。
現象を論理的に理解できる生徒の育成を目指して 中学校理科学習
―イメージを膨らませる学習活動の工夫を通して―
碧南市立中央中学校  兼 子 麻 伊 
 本研究では,「現象を可視化し論理的に説明ができる生徒」「他者と考えを交えながら学びを深めていける生徒」の育成を目指した。「オリジナルのイオンモデルを作ることで目に見えない現象を可視化すること」「一人一役割を担った班活動を行うことで現象を多面的・多角的に捉えられるようにすること」を手だてとし,「化学変化とイオン」の単元で実践を行った。「実験」「考察」「話し合い」「発表」の活動を単元で繰り返し行ったことで,自身の考察を再確認したり,再構築したりし,現象を論理的に理解できる生徒の姿が見られた。  
他者へ正しく伝えることから学ぶ高校化学
―教え合いの経験を通して―
 
愛知県立安城南高等学校  松 岡   駿 
 本研究では,直面する課題解決に主体的に取り組み,自分が獲得した知識を正しく明瞭に他者へ伝えることができる生徒の育成を目指した。その手だてとして,生徒を班に分け,班内の生徒同士で授業展開型及び問題解説型の教え合いをさせた。各班の説明・解説担当者には教員が作った授業プリント等を参考に準備させ,他者へ伝える経験を通して,真に理解していたのか振り返らせた。検証の結果,教え合いは生徒が自身の学習理解を振り返る手段として有効であり,さらに,教え合いの形態を前向きに捉える生徒が増えた。


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体育・保健体育

主体的に課題解決をし,自信をもって運動をしようとする生徒の育成
―中1バレーボールの学習を通して―
 瀬戸市立南山中学校  磯 村   寛
 自ら課題を見つけて解決していく場面や,学び合いを通して相手を認め合う場面を設定していくことで,生徒は自信をもって運動に取り組んでいくだろうと考えた。生徒の思いや考えを練習やルールに取り入れることで,課題に対して主体的に取り組ませることができた。また,学び合い活動の中に相手を認めたり褒めたりできる場面を設定することで,自信をもって運動をする生徒が多く見られた。
 運動に主体的に取り組み,自ら課題を設定し,修正することのできる児童の育成
―小学校体育科 できたことが実感できるような活動の工夫を通して―
清須市立古城小学校  佐 藤 幸 二 
 本研究では,体つくり運動において,「児童が運動したくなる場の設定や互いのよさを認め合う工夫をすれば,運動に主体的に取り組むだろう」「動きのポイントを理解する工夫をすれば,児童は自ら課題を設定し,修正することができるだろう」と考え,実践を試みた。その結果,自己の運動能力に合った場の設定や仲間との関わり合いによって運動有能感が高まり,運動のポイントを理解する工夫をすることによって自己の課題が明確化され,自ら課題を設定し,修正する児童を育てるのに有効であることが明らかになった。
仲間とともに課題を解決し,進んで運動に取り組む生徒の育成
―中学1年「スペース狙って,めざせバドチャンプ!」の学習を通して―
 
新城市立東郷中学校  太 田 有 亮 
 バドミントンの実践において,アドバイスし合いながら主体的に課題解決に取り組んだり,運動の特性に触れる中で「できる喜び」や運動の楽しさを味わったりすることで,自信をもち進んで運動に取り組む生徒を育成したいと考えた。生徒の実態に即したルールの工夫,スキルトレーニングの継続実施により,生徒は技能の向上を実感することができた。また,グループ活動中心の学習を展開し課題を明確にすることで,仲間とともに課題解決に取り組むことができた。結果,バドミントンが好き,得意という生徒を育成することができた。
ICTを活用した体育の授業改善
―BYODの実践と主体的な学びを目指して―
 
愛知県立春日井西高等学校  末 松 孝 之 
 本研究では,本校生徒の自信のなさ,主体性の低さの改善を目指した。「運動の可視化を行えば技能の向上が得られ自信が身に付く」「ICTを活用した授業を展開することにより,主体性が身に付く」と考え,バドミントンの授業にてBYODを用いながら実践を行った。その結果,運動の可視化は技術の向上に有効であり,成功体験を繰り返すことで,自信を身に付けさせることにつながった。また,主体性の向上にも有効であった。自らの課題を見つけ解決に向けて思考する姿が見られ,生徒自身も主体性の向上を実感できる結果が得られた。
主体的に運動に取り組み,自己の責任を果たすことや協調性やコミュニケーション能力を育む高校体育学習
―グループワークを活用した学習活動の実践を通して―
 
愛知県立佐織工業高等学校  清 水 修 平 
 これからの時代を生き抜くために必要な力,つまり主体性や協調性,コミュニケーション能力を体育という教科を通じて向上させることができないかと考え研究に取り組んだ。教授型授業から課題解決型授業に変更することにより,生徒自ら進んで活動することになり,主体的に活動することができた。また,少人数のグループを形成することで他の生徒と関わる機会を増やし,対話をすることによりコミュニケーション能力を向上させ,与えられた役割を果たすことにより協調性を育むことができた。


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総合的な学習(探究)の時間

 自律・協働・創造の力を高める総合的な学習の時間
―1年生・職業調べを通した自己の見つめ直しを中心に―
西尾市立西尾中学校  真 鍋 智 嗣 
 生徒の「自律」「協働」「創造」の力を高めることを目指し,総合的な学習の時間において,以下の3点を重視して職業調べの単元を展開した。①職業と自己とのつながりを意識することで主体的に追究を進める②アドバイスや相互評価などの意見交流を通して仲間と協力することの有用性に気付く③発表の場で自分の新たな気付きなどを分かりやすく仲間に伝える。以上3点を基にして,三つの仮説と対応する手だてを講じた。検証の結果,それぞれの仮説と手だてが有効性をもつことが確認された。 


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外国語

 ふるさとのよさを実感し,主体的に伝え合う外国語科学習(小学校6年)
   ―教科等横断的な学び・PR動画の作成を中心に―     
蒲郡市立形原小学校  伊 藤 里 紗 
 外国語科を通して,自分たちの身近な地域に目を向け,ふるさとのよさを実感し,ふるさとについて発信したいと主体的に伝え合う姿を願い,本研究に取り組んだ。教科等横断的にふるさとを学び,ポスターにまとめること,相手を意識してPR動画を作成することを通して,目指す児童像に迫れるように実践を試みた。児童は,よりよい発表を目指して,ふるさとのよさを探し出したり,アドバイスや認め合ったりするなど,主体的に伝え合う姿が見られた。「形原の事がもっと好きになりました」と,ふるさとの魅力を感じた。
論理的思考力育成を目指した高校コミュニケーション英語の授業実践
―賛否型討論を中心とした統合型言語活動を通して―
 
愛知県立新城有教館高等学校  黒 柳 奈 美 
 本研究では,自分の意見・理由・根拠を論理的に考え構成していく力を論理的思考力と定義し,生徒が身に付けたいと思っている話すこと,書くことを統合した活動を通して,論理的思考力の育成を目指した。既習内容に関連した論題で,生徒が主体的に自分の意見を伝え合ったりエッセイを書いたりする過程でピア・エディティングを継続すれば,論理的思考力が養われるだろうという仮説に基づき,他者との関わりを重視した賛否型討論を実践した。その結果,学習者の意識変容を促し,論理的思考力を育成することに有効であることが示唆された。


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道 徳

周りの人との関わりを大切にして,よりよい自己の生き方を考える児童の育成を目指して
―聴き合う活動を重視した道徳科の実践を通して―
 
小牧市立桃ヶ丘小学校  番   百合枝 
 他者とうまく関わることが苦手な児童の多い学級の実態から,周りの人との関わりを大切にして,よりよい自己の生き方を考える児童の育成を目指した。道徳科の授業において,発問を4観点に絞った「発問の精査」,自分の考えをもつための「ペア・グループでの聴き合い」,互いに認め合う「いいところ見つけ」の三つの手だてを軸に実践を試みた。この実践を通して,他者との関わりによる気付きを得て,意欲的に他者と関わっていく姿が見られるようになった。
自己肯定感を育む道徳科の指導
―複数教材を系統的に位置付け,多くの考えに触れる活動を通して―
 
阿久比町立草木小学校  岩 田 浩 樹 
 学びや生きていく上での礎となる自己肯定感の向上を目指した道徳科の実践に取り組んだ。自己肯定感に関わる複数教材を系統的に位置付けて一つのユニットとして取り上げ,それらの学びをOPPとして残していったり,タブレット端末等の活用によって周りとの関わりの場をより多く提供したりする手だてを施した。実践により,多くの児童が自分の成長や考えの深まりに気付き,自己肯定感の高まりが見られた。
仲間とともに考え,議論し,自己の生き方を見つめる生徒の育成
―授業展開・単元構想・振り返りシートを工夫した道徳科の学習を通して―
 
幸田町立北部中学校  稲 吉 崇 史 
 道徳科の授業を通して,仲間とともに考え,議論し,自己の考えや言動を振り返りながら,生き方を見つめることができる生徒の育成を目指して本研究に取り組んだ。授業展開と発問の工夫,ホワイトボードや付箋紙などの活用,テーマごとに各教科や領域,学校行事などを取り込んだ小単元(ユニット)の構成,一枚ポートフォリオ(OPPシート)を研究の手だてとして実践を行った。その結果,自分事として捉え,仲間と積極的に議論しようとしたり,自己の生き方を見つめ直したりする生徒が増えるという成果が得られた。
道徳的価値について自分事として考えを深め,生かすことのできる児童の育成
―効果的な発問と他教科・行事と関連させた道徳科の授業を通して―
 
豊川市立中部小学校  髙 本 亜矢子 
 道徳の教科化により,「考え,議論する道徳」が求められている。そこで,「自分との関わり(自分事)」の中で「多面的・多角的に」道徳的価値について考えを深め道徳的な価値の理解を道徳的実践意欲と態度の向上につなげていけるような児童の育成を目指して実践を行った。その結果,授業展開に合わせた発問や問い返し,ネームマグネットの活用や小集団で話し合う場の設定の手だてに一定の有効性が認められた。


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商 業

自ら考え行動する能力の育成を図るための方策
―「プログラミング」における自主制作作品の作成を通じて―
 
愛知県立中川商業高等学校  三 嶋 健 二 
 社会が商業高校に期待していることに加え,変化の激しい中で生きていくために,教科「商業」として「自ら考え行動する生徒を育てる」ことを目標にした。本研究では,「情報収集・情報分析・協働」の能力が身に付くと,「自ら考え行動する生徒」になるのではないかという仮説に基づき,「プログラミング」における自主制作作品の作成を通じた幾つかの取組を実施した。その結果,自ら情報を集め,その中から自分に有用なものかが判断でき,相手に意見を伝えることや助けることができる「自ら考え行動する生徒」が増加した。 


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生徒指導

生徒指導の3機能を中心に自分や仲間の思いやよさを実感できる子の育成
―小学6年特別活動「今日から自分が!」の実践―
 
 高浜市立高浜小学校 藤 井 健 人 
 生徒指導の3機能を中心とした特別活動の実践を通して,自分や仲間の思いやよさを実感できる子を育てたいと考えた。そこで,実践の中に自分の思いを確かにするクラス会議,仲間のがんばりに気付き,思いを共有し合うための体験活動,自分たちのがんばりを発信する場を取り入れた。その結果,子どもたちは自分の思いをしっかりもって行動したり,仲間とがんばりを認めたりすることができた。また,自分の思いを発信することで,よりいっそう学級のためにがんばろうと行動することができた。


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学年経営

主体的に,考え行動する生徒を育てる学年経営
―RPDCAを活用した級長・学年団の育成を通して―
 
 豊橋市立二川中学校 大 桑 早紀子 
 本研究は,中学第2学年を対象に,級長会を組織し,その育成を通して学年団に所属する一人一人の生徒に,主体的に考え行動しようとする態度が育つことを願い,学年経営に取り組んだものである。学年のリーダーである級長を中心にRPDCAサイクルを回して問題の改善を図るべく学級会や学年集会に取り組んだことで,リーダーや一般生徒に,自分たちの手で学年をよりよくしていく意識や行動の変容が見られるなどの成果が得られた。 


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特別活動

後期生徒会役員活動の活性化に関する実践
―自主的に考え,行動する姿勢の育成を目指して―
 
愛知県立武豊高等学校  岡 本   篤 
 本校の後期生徒会活動は,生徒会役員が自主性を発揮して活躍する機会に乏しい。またアンケート結果より,行事に関する情報発信を強化して全校生徒にもっと知ってもらう必要があると分かった。そこで,生徒会役員が主導となって発信したり,新たな立案や運営をしたりしていくことで彼ら自身の自主性が向上し,全校生徒にもよい影響を及ぼすことができると考えた。本研究では,生徒会役員が自ら立案した二つの企画を実施した。この取組の結果,後期生徒会活動がより充実し,全校生徒への発信力も強めることができた。 


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特別支援教育

 自信をもっていきいきと生活することができる児童の育成
―「できる」を実感する自立活動の工夫を通して―
津島市立蛭間小学校  大 島 和 也 
 本研究では,「自信をもっていきいきと生活することができる児童」を目指し,自立活動の授業において,歩く活動を通して人と関わっていく実践を行った。楽しく歩く目的の設定やよりよい歩き方が分かる声かけを行ったり,他者から認められる場を設定したりすることで,児童は意欲的に自立活動の学習に取り組むことができるようになった。実践を通して,児童は自分の力でできることが増えたと実感し,自信をもって学校生活を送ることができるようになった。
重複障害児の「伝える力」を育む自立活動
―人と関わる楽しさを知り,世界を広げるために―
 
 愛知県立岡崎盲学校  福 富 晴 夏 
 周囲の人への意識が低く,一人で感覚遊びを楽しむことの多い生徒が興味・関心を広げ,やりたいことを実現させるために,適切な支援が必要である。本研究では,一人の生徒を対象に,適切な意思表示や分かりやすい伝え方の習得に向けて検討・実践するともに,生徒の「楽しい」と感じる活動を通して「伝えたい」という気持ちを引き出すための支援に取り組んだ。「伝える方法」を知った生徒は,それを活用し,「伝わる経験」を積み重ねることで,周囲の人に対して自発的に要求を伝えようとすることが増えた。
 ICT機器を活用した「できる」経験を育む授業づくり
―児童の主体的で対話的な学びを目指して―
愛知県立半田特別支援学校  相 田   真 
 授業に意欲的に取り組むことの難しい自閉症児について,ICT機器を授業で活用することで主体的な姿勢や友達との対話的な関わりを引き出すことをねらいとし授業検証を行った。実践の結果,授業での注目の高まりや積極的な取組が見られるようになった。また,タブレット端末を使った係活動や発表用スライド作りを通じて,苦手としていた友達とのやりとりや発表に取り組むことができた。ICT機器を授業で活用する際は,児童の実態に合った目標を明確にし,授業内容や教材の工夫等を併せて行うことで有効性が増すことが分かった。
自分の強みを生かして地域社会で活躍することを目指した高等部「職業」の授業実践
―自ら課題解決するための対話的活動とアセスメントシートの活用を通して―
 
 愛知県立大府もちのき特別支援学校  石 田 美 保 
 激しく変化する社会で生き生きと活躍するためには,学校生活で身に付けた力を自分の強みとし,自ら課題解決できる生徒の育成が不可欠である。本研究では,現在の自分の力を知るための振り返りを行うことで自分の強みを見いだすとともに,自己評価を通して社会人として必要な力を知ることで自身の課題を見つけることができると考え,高等部第3学年「職業」において実践を試みた。自己理解を深め,生徒同士で共有することで自信をもち,次の目標を見つけてスモールステップで課題解決する方法を身に付けることができた。


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キャリア教育

 主体的に行動できる生徒の育成を目指して
―学年・学校行事を通して―
愛知県立半田商業高等学校  梶 原 満 義 
 生徒の主体性を育むことは学校教育における大きな目標の一つである。挑戦する姿勢をもち,自ら考え動くことができること,また,礼節を重んじ誰とでもコミュニケーションをとれることが予測不能な社会において重要な資質・能力であると考える。本研究では,「生徒主体で学年行事を実施すれば,主体的に行動する姿勢が身に付くだろう」「進路行事で,講師と直接交渉すれば,場面に応じたコミュニケーション力が向上するだろう」という仮説に基づいて実践を試みた。その結果,多くの生徒が主体的に動くことができるようになった。
「伝える力」の育成を目指すキャリア教育
―自信をもって,分かりやすく伝えるには― 
愛知県立福江高等学校  佐々木 敏 也 
 本校には自信をもって自分の意見や考えを相手に分かりやすく伝えることができない生徒が多い。そこで,本研究では,生徒が「伝える力」を身に付けるため,「ディスクリプション・トレーニング」と「クラリファイ・トレーニング」を考案して,総合的な探究の時間などで継続的に実施した。二つのトレーニングを通して,多くの生徒に成長が見られ,高校卒業後の進路実現や将来社会で活躍するときに必要な「伝える力」を身に付けることに一定の効果があった。


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