教育研究リーダー養成研修

国 語    社 会   算数・数学   理 科   生活科

保健体育   図工・美術   外国語   道徳教育   生徒指導

学級経営    健康教育    特別支援教育 

国 語 

 読解力を高め,根拠を明確にして自分の考えを表現できる児童の育成を目指した国語科指導
―対話や共有を大切にした学び合いの工夫を通して―
 稲沢市立大塚小学校 箕 浦 佑 哉 
 読解力の向上を図り,学びの広がりや深まりから自分の考えの根拠を明確にして表現できる児童を育成したいと考えた。本研究では,対話や共有を大切にした学び合いを工夫することで,読解力を高めたり,根拠を明確にして自分の考えを表現したりすることができるという仮説に基づいて,三つの対話の場の設定や,一枚ポートフォリオの活用,思考の流れが可視化されたワークシートや共有活動,タブレット端末を用いた読みの共有を取り入れて実践を行った。その結果,児童は,読解力を高め,根拠を明確にして考えを表現することができた。 
 高校国語科におけるICT活用
論理的文章に対して主体的に取り組む力の育成を目指して
愛知県立尾北高等学校  松 下 貴 秀 
 本研究は,論理的文章を読み取ることに主体的に取り組むことができていない生徒が,ICTを活用した家庭学習・グループワークでの本文の読み取り,各自でテーマを決めて進める発表活動を行う授業展開の中で,論理的文章に対して主体的に取り組む力を育成すべく進めたものである。予習を持ち寄り,他者と協働して本文を読み進めていく「持ち寄り型」の授業に取り組んだことで,生徒は考えの根拠をもって話し合い活動に取り組むなど,主体的な姿勢で授業に臨む姿が見られた。  

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社 会

他者と協働しながら,自らの考えを深める社会科学習
―問い続け,よりよい考えを求めて追究し続ける子どもの育成―
 
弥富市立弥生小学校  早 川 公一郎 
 本研究では,さまざまな課題を自分事として受け止め,主体的に判断し,他者と関わりながら課題解決をさせることで,深い学びを実現することを目指した。社会科学習において,子どもの疑問を大切にして問いの連続性を意識した単元構成を展開した。話し合い活動では,自分の意見をシンキングツールやタブレット端末機能を使ってまとめ,意見交流をさせた。単元を通して,友達と自分の考えを比較・分類・関連付けながら武士が力を付けていった理由について考えさせたことで,自分なりの意見をつくろうとする姿が見られた。  
社会的事象を自分事として捉え,主体的に課題解決を図る児童の育成
―4年生「郷土の伝統・文化」の実践を通して―
 
 安城市立錦町小学校 岡 田 恵 一
 社会的事象を自分事として捉え,仲間と関わりながら主体的に課題解決に取り組むことで,よりよい社会や人生をつくるための資質・能力の基礎を養いたいと考えた。児童にとって身近な安城七夕まつりを教材化し,その継承に関して自分にできることを考えさせた。ICT活用による学びの可視化,実際の安城七夕まつりの運営に倣って活動を進めることで学びの見通しをもち,児童個々の主体的な活動を支援した。本研究により,児童は課題解決に取り組む過程で,自分や友達のすばらしさを実感するとともに,学ぶ意欲や自信を高めた。
歴史的な見方・考え方が働く世界史の授業
―発問と評価方法の改善から―
 
 愛知県立豊川工科高等学校 服 部 良 太
 世界史Aの授業実践を通して生徒が歴史的な「見方・考え方」を働かせて社会的事象を捉えられるようになること,また,世界史を考える科目として取り組めるようになることの2点を目標と定めた。そこで,「見方・考え方」が自然と働く単元を貫く問いを設定し,問いをグループワークで考えて解答することで目標が達成できるという仮説を立てた。その結果,多数の生徒が授業や定期考査において「見方・考え方」を働かせて問いに解答することができるようになり,考える世界史学習に近づくことができた。


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算数・数学

主体的に追究し,ともに認め合う児童の育成を目指した算数科学習指導
―学習内容を活用し,仲間の思いを大切にする場づくりを通して―
 
 みよし市立三好丘小学校 近 藤 光 明 
 本校では,研究テーマを「共に関わり合い,認め合う児童の育成を目指して~『分からない』を大切にする学びの場づくりを通して~」とし,多様な意見を尊重する心情,互いに関わり合って主体的に行動する姿を育むことを目標に取り組んでいる。本研究では,第4学年算数科「面積」の単元において,学習内容を活用する場面や,級友の疑問を共有しながら追究する学習課程を設定することで,級友の「分からない」という思いに寄り添いながら,これまでに習得した知識,技能を活用し,主体的に課題に取り組む姿が見られるようになった。
思いをもって自ら学ぶ生徒の育成
―「捉え」「意図的」「つなぐ」を大切にした実践を通して―
 
 蒲郡市立形原中学校 稲 吉 一 志 
 本研究では,思いをもって自ら問いをもち,問いの解決に向けて追究できる生徒の育成を目指した。生徒が「考えたい」「やってみたい」と思える教材を用いて単元を構想し,生徒の思いや追究を捉えるための対話や振り返りの活用と,生徒の思いに沿うように意図的に関わり合いの場を仕組む手だてを中心に研究を進めた。以上の手だてを講じた結果,生徒たちは,思いや問題意識を持続させながら自ら追究し,学びを実感したり,新たな学びへつなげたりすることができた。  
問題解決能力の育成
―キーワードから考える数学問題演習を通して―
 
 愛知県立瀬戸北総合高等学校 田 中 宏 尚 
 予測困難な時代となった今,問題解決能力は必要不可欠なものである。数学の問題演習は,問題解決能力の基礎や素養を身に付けるのによい教材であると考える。本研究では,「問題文からキーワードを見つけ,連想し,それを可視化することで問題の解法を探すことができるようになるだろう」と仮説を立て,実践を試みた。多くの生徒はこの取組の中で,問題をしっかり読むことの重要性に気付き,また問題文の中にあるキーワードに着目し,連想すること,可視化することの大切さに気付くことができた。  
 確かな学力の定着と主体的・対話的で深い学びを目指して
―高等学校数学科におけるICTの活用―
 
愛知県立半田農業高等学校  吉 田 祐 基 
 数学科におけるICTの活用を通じて,自ら学び,基本的な知識・技能を習得し,これらを活用することができる生徒の育成を目指した。①事前の動画学習によって自ら学ぶ力を身に付けることができるであろう②基礎・基本問題の繰り返しによって,確かな学力を確立することができるであろう③考え方や解法の検討や共有によって,深い学びができるであろうという三つの仮説に基づき授業実践を行った。実践の結果,三つの仮説とも明確な有効性は認められなかったが,授業形態の変更による生徒の授業への満足度は高いことが分かった。
 数学を論理的に説明する力を育む高校数学科学習
―解説動画を作成する活動を通して―
 
愛知県立時習館高等学校  間 瀬 康 太 
 本研究では,生徒が「論理的に説明する力」を身に付けるため,既習の問題の解説動画を作成し,互いに評価する活動を実施した。動画作成を通して,一つの問題をじっくり考え,動画を見せる相手を意識することで,論理的で分かりやすい解答作りを身に付けることを目指した。また,互いに評価することでよりよい考え方や相手に分かりやすく伝えるための工夫を学ぶ機会を設けた。検証の結果,自分の課題に取り組む姿勢を考える生徒が増え,解法の記述にも相手に分かりやすく伝えようという意識が見られるようになった。


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理 科

 生徒が互いの考えを共有し,学びを深め合う中学校理科学習
―ICT機器を活用した授業実践を通して―
大府市立大府北中学校  中 西 喜 樹 
 本研究では,「主体的・対話的で深い学び」の視点から,中学校理科の授業改善を目指した。全生徒に配備されているタブレット端末を用いて,生徒の気付きや考えをデジタルデータとして集約し互いに閲覧可能な状態にすることで,生徒の意見や気付きの交流を生み出し,ともに身に付いたことを共有する楽しさを実感することのできる生徒の育成を目指した。互いの観察記録や実験結果が授業中に随時可視化されることで,意見交流が活発になり,学びを深め合う生徒の姿が見られた。
論理的思考を働かせ,自ら問題を解決することのできる児童の育成
―小学4年理科「とじこめた空気や水」の授業実践を通して―
知多市立旭北小学校  東 間 綾 子 
 本研究では,さまざまな事象に興味・関心をもち,自ら問題を見つけたり,根拠を基に問題を解決したりすることのできる児童の育成を目指した。児童の興味・関心を高めるため,児童にとって身近な教材を使い,児童の気付きや疑問を基に学習計画を立てさせた。また,論理的思考力を働かせて問題を解決させるため,解決の手順の分かるワークシートを活用し,自分の考えの根拠に目を向けさせるよう工夫をした。その結果,自ら問題を見つけ,論理的に考えて問題を意欲的に解決しようとする姿が多く見られるようになった。  
高校生物における主体的に学習に取り組む態度の育成を目指した授業の在り方
―ICTを活用した効果的な発問や振り返りを取り入れた活動を通して―
 
愛知県立木曽川高等学校  田 中 文 康 
 何事にも主体性をもって取り組む中で,他者の意見に耳を傾け,自分自身の考えに生かして問題解決に努めようとする生徒の育成と,その実現に向けた授業の在り方についての研究を行った。本研究では,ロイロノート・スクールを用いて,発問に対する各生徒の回答を全体に紹介して個々の考えを共有したり,回答に至る過程を説明させ,理解できたところやできなかったところを教員と確認したりする機会を増やした。その結果,生徒が自己の知識や理解を広め,深める契機となった。


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生活科

 友達との関わりを生かして自らの学びを深めていく児童の育成
―2年生生活科おもちゃづくり単元において―
 春日井市立八幡小学校  梶 田 尚 吾
 本研究では「生活科のおもちゃづくりの単元において,児童それぞれにめあてをもたせ,工夫できる環境を整えれば,強い思いをもち,粘り強く課題に取り組むであろう」「生活科のおもちゃづくりの単元において,友達と伝え合い協力する活動を工夫して取り入れれば,自分の思いを表現し,考えを深めていくであろう」という二つの仮説に基づいて実践し,検証を行った。実践の中で,自らのめあてをもって意欲的に課題に取り組む児童や,友達との関わりの中で考えを深めていく児童の姿が見られるという成果が得られた。


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保健体育

 よりよい動きを目指して課題解決に取り組む児童の育成
―適切な課題の把握と練習の選択を意図したハードル走の授業を通して―
 扶桑町立扶桑東小学校  中 村 有 斗
 本研究では,小学校6年生を対象にハードル走(7時間完了)の授業を行い,どの児童も自己の課題を把握し,課題に応じた練習を選択しながら,ハードル走に関わる動きを高めることを目的とした。技能ポイントを基に,自他の動きを観察・評価する活動を通して,技能差にかかわらず,どの児童も自己の課題を適切に把握することができた。また,練習の場(下位教材)を充実させ,そのねらいや方法に対する理解を促すことで,多くの児童が自己の課題を適切に選択し,動きをよりよく高めることができた。
 主体的・協働的に運動に取り組むことができる児童の育成
―「できた」を実感できる小学校体育科「跳び箱運動」の実践を通して―
清須市立西枇杷島小学校  坪 内 宣 樹 
 体育科において,友達と関わり合いながら技能を向上させ,課題解決に向けて粘り強く運動を行うことができる資質・能力を児童に身に付けさせたいと考えた。そこで,技のポイント等を視覚化した個別の課題設定,課題解決に必要な技能を習得させるためのW−UPドリル,ICT機器を活用したペア・グループワークによる教え合いを手だてとし,主体的・協働的に運動に取り組むことができる児童の育成を目指した。実践を通して自己や友達の成長に気付き,次の課題を自ら探し,技能の向上に向けて主体的・協働的に運動に取り組む姿が見られた。
運動有能感の高まりから,深い学びへと誘う体育科学習
―運動への自信をもち,楽しみながら試行錯誤する小4「岬コーフボール2021」―
田原市立伊良湖岬小学校  糟 谷 賢 太 
 体育において,豊かなスポーツライフを実現するために,「分かる・できる」学びによって運動有能感を高め,さらに,深く学ぼうとする意欲を掻き立てることが必要であると考える。本研究では,運動有能感が高まるような教材・教具,単元を工夫した。また,自ら深い学びへ向かうことができるように,発問の工夫,多様な考えに触れられる場を設定した。これらのことにより,運動有能感が高まり,多様な考えの中から知識を取捨選択し始めるといった成果が得られた。


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図工・美術

生活や社会の中の形や色などに対し,造形的な見方・考え方を働かせようとする児童の育成
―生活や社会の中で生きる版画デザインを通して【小学6年図画工作科】―
春日井市立白山小学校  加 藤   純 
 「形や色などに注目して見る」「形や色などを見て,特徴を感じ取ったり,よさを味わったりする」「形や色などに対する自分なりのイメージを意識して表現する」三つの感性の働かせ方を意識できるようになれば,生活や社会で出会う形や色などに造形的な見方・考え方を働かせようとする児童を育成できると考える。本研究では身近な生活や社会のものから形や色などの特徴を実感しやすい題材を開発し,題材構想を工夫,体験的な活動,教具を活用した対話的な活動を行うことで,感性を働かせる意識をもたせる成果が得られた。  


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外国語

 やる気をもって授業に取り組み,英語を話そうとする生徒の育成
―「分かった」「伝わった」と感じられる英語科学習―
 豊明市立豊明中学校 吉 田 智 章 
 英語を好きになり,「もっと英語を使いたい」「もっと英語で会話したい」と意欲的に授業に取り組む生徒の育成を目指して研究を実践した。本研究では,「継続的・段階的な会話活動を行えば自信をもって英語を話そうとするだろう」「会話活動で効果的な反応や相互評価を行えば意欲的に授業に取り組むだろう」という仮説に基づいて実践を試み,「継続的・段階的な会話活動」や,「話し手が喜ぶ反応」という手だてを講じた結果,生徒は英語に対する抵抗感を減らし,意欲的に授業に取り組むという成果が得られた。 
 目的・場面・状況に応じたコミュニケーション力を身に付け,主体的に対話を進める英語科学習
―学びの伸長を実感させる支援を通して―
 刈谷市立朝日中学校 馬 渕 拓 夢 
 新学習指導要領では,話して発表する力だけでなく,話してやり取りする力の育成も求められている。そこで,目的・場面・状況に応じた対話技術を身に付けさせ,自分の表現に自信をもち,主体的に対話を進めることができるようにしたいと考えた。本研究では「目的・場面・状況に応じたコミュニケーション力を身に付ければ,主体的に対話を進めることができる」という仮説に基づいて実践を試み,対話技術を習得させ,即興的な対話が充実する体験を重ねたことで,苦手意識が軽減し,主体的に対話を進める生徒の姿が見られるようになった。 
 「主体的に学習に取り組む態度」を育成するための授業改善
―最適解を協働して探究する活動を通して―
 愛知県立吉良高等学校 宮 川   孟 
 正解が限定されていない問いの最適解を見つけるために,自分なりに熟考したり,他者と協働したりしながら,主体的に学び続けることができる生徒の育成を目指し,「コミュニケーション英語Ⅲ」で授業改善を行った。英文を自分の言葉で要約するという目的を明確にした活動や,要約を級友と何度も発表し合う活動を通して,自分で考えたり調べたりする態度が形成され,自身に足りないものや必要なものをメタ認知し克服に努めるようになるなど,主体的に学習に取り組もうとする態度が育成された。 


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道徳教育

 仲間とともに考え,議論し,自分の考えを更新できる生徒の育成
―1年道徳科 対話活動の工夫を通して―
 東浦町立北部中学校 平 松 隆 人 
 本研究では,道徳科の対話活動の工夫を通して,自分の考えをもち,仲間とともに考え,議論する中で,自分の考えを広げたり深めたりできる生徒の育成を目指した。発問を工夫するために問題解決的な学習にしたり,対話活動として,さまざまな考えに触れられる場を設定したりした。また対話に対する基準を示して自己評価に取り組ませたり,自分の考えの変容について振り返る場を設定したりした。これらの手だてにより,自分の考えをもち,仲間とともに対話する活動を通して,自分の考えを更新できる生徒が増えるという成果が得られた。 
主体的に考え,認め合い,お互いを思いやる児童の育成
―「なりきりたいむ」「いいねたいむ」を取り入れた1年道徳科学習を通して―
知立市立知立西小学校  磯 村 祐 樹 
 子どもたち一人一人が自分の判断基準をもち,他人に流されずに正しい判断ができるように,「主体的に考える力」を培っていくことが求められている。本研究では,「なりきりたいむ」を継続的に行うことにより,児童が登場人物の心情を自分事として捉えられるようにした。また,「いいねたいむ」を設けることによって,友達と意見を共有し,お互いの考えのよさを見つけられるようにした。その結果,児童は,道徳科の学習における主体性が向上するとともに,認め合い,お互いを思いやる姿が見られるようになった。
仲間と学び合い,自らの考えを深める児童の育成
―多様な価値観に気付き,互いに高め合う道徳の授業を通して―
豊川市立豊小学校  蔵 地 孝 昭 
 道徳科の授業を通して,道徳的諸価値について,自ら問題意識をもち,進んで解決しようとする子,他者と考えを伝え合い,比較しながら自分の考えをより深められる子の育成を目指した。「子どもたちが興味や問題意識をもつことができる発問の工夫」「場の設定や自分の考えを伝える手法の工夫」を手だてとして実践を行った。その結果,意欲的に道徳的諸価値について考え,対話的な学びを通して多面的・多角的に考える児童が育つという成果が認められた。
多様な考え方を生かして,よりよい生活を創ろうとする子の育成
―道徳科と学級活動,異学年との交流活動を通して―
新城市立黄柳川小学校  皆 川 嘉 徳 
 道徳科の授業を要として他領域の授業と連携したり,異学年交流活動を設定したりすれば,自分の考えを深め,よりよい言動を心がけるのではないかと考えた。仮説1では,複数の見方や考え方のできる資料を活用したり,異学年合同道徳の授業を構想したりした。仮説2では,「困り感」を抱いた出来事を共有し,アドバイスをし合ったり,異学年交流後の自分の心情を複数の視点から見つめたりする機会を設定した。これらの手だてを通して,自分の考えを深め,よりよい言動を心がけようとする児童の成長が見られた。


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生徒指導

実社会で生きるコミュニケーション能力の育成を目指して
―他校・企業・地域との連携・協働を生かした生徒指導―
愛知県立愛知商業高等学校  河 邉 高 光 
 我が国の産業経済の発展に寄与し得る有能な職業人の育成に努めることを柱とし,誰とでもコミュニケーションをとることのできる資質・能力を備え,変化に対応できる柔軟性をもった生徒の育成を目標とした。本研究では,教科指導内における生徒指導に着目し,他校・企業・地域と連携を増やすことで,コミュニケーション能力の向上と,柔軟に対応できる生徒の育成につながるのではないかという仮説に基づき研究を実践した。その結果,コミュニケーション能力の向上を自覚する生徒が増加した。 
基本的な生活習慣の確立を目指した生徒指導
―出欠統計を活用した生徒の実態把握及び組織的指導体制の構築―
 
 愛知県立岡崎商業高等学校 小 島 伸 介 
 生徒が自己管理の必要性を理解し,生活習慣を改善することを目標とした。これを実現するために,生徒の実態を把握し,組織的に指導する体制の構築を目指す。生徒の意識を変えるには,指導する側が目標を明確に設定する必要がある。そこで,現状の指導方法の問題点を改善し,より多くの教員が指導の機会を逃さないよう,出欠統計を基に活用し生徒の実態を把握し,生徒指導部内で共有と検討を行った。成果として,生徒と向き合い対話型の指導を心がける姿勢を教員側に見ることができた。


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学級経営

豊かな人間関係の構築を目指した学級経営の在り方
―人と主体的に関わり,つながりを深める場の工夫を通して―
 
 長久手市立西小学校 室 賀 俊 宏 
 本研究は,小学校4年生を対象に,学校生活における友達との関わり合いを大切にすることで,豊かな人間関係の構築を目指した学級経営に取り組んだものである。1分間対話やグループワーク・トレーニング,児童主体のレクリエーション等,人と主体的に関わり,つながりを深めるための場を工夫して活動に取り組むことで,児童は,互いのよさに気付き,認め合い,尊重し合うことができた。その結果,より級友に関わろうとする意欲や自己有用感が高まり,児童相互の好ましい人間関係が育まれていくなどの成果が得られた。 


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健康教育

健康に関心をもち,学んだ知識や技能を生活に生かすことのできる児童の育成
―保健教育と体力の向上,食育と学校安全の推進を目指した実践を中心に―
 
蟹江町立須西小学校  中 西 浩 之 
 本研究では「自らの生活を振り返り,健康課題を考える場を設けることにより,健康に関心をもつことができるであろう」「健康な生活習慣や安全な行動に関する知識や技能を学び,その知識や技能を他者に発信する場を設けることにより,自らの生活に生かし続けることができるであろう」という仮説を基に,保健教育,体力向上,食育,学校安全を健康に関する四つの柱として設定し,実践を試みた。学校全体で継続性,発信をキーワードに掲げて取り組み,児童の意識や行動に変容が見られ,成果が得られた。 


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特別支援教育

 聾学校専攻科職業学科における「主体性」を育む教科指導
―外部機関からの依頼作品の製作を通して―
愛知県立名古屋聾学校  茅 野 奈保子 
 聴覚に障害のある生徒が,主体的に地域社会に参画し,社会の一員として自立した生活を営む力を身に付けるためには,多様な人と仕事をしていく職業観を育成する必要がある。本校高等部専攻科職業学科では,外部機関との連携に積極的に取り組み,生徒の職業観の育成を図っている。本研究では,外部機関と連携し,フィードバックを通して,見通しや達成感をもてるようにし,評価を用いて自己理解を深めることで,自ら考えて行動に移そうとする態度を育成することができた。
こだわりの強い自閉症児の「食」に関する研究
―意欲を高める給食指導や食育の学習を通して―
 
 愛知県立いなざわ特別支援学校  加 藤 慎 也 
 本研究では,偏食傾向の強い小学部5年生の自閉症の児童を対象に,日常生活の指導や学級活動,給食指導を通して食への意欲を高め,偏食の改善を目指すための有効な手だてを考察した。興味や関心の高まるICT教材の活用や,栄養教諭や学年の職員の連携による食育の授業,給食の記録,家庭へのアンケート調査など多くの面から支援を行った。本研究を通して児童の食への認識や意識が少しずつ変化し,苦手としていた食べ物を自分から食べるようになったり,給食に関する発言が出るようになったりするなどの成果が得られた。
 主体的・対話的で深い学びを目指した各教科等を合わせた指導の実践
―生徒が笑顔で意欲的に活動できる教材・教具の活用を通して―
瀬戸市立瀬戸特別支援学校  森 川 貴 弘 
 本研究では,「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指すため,教材・教具を工夫した授業づくりを行った。対象生徒は脳性まひのある肢体不自由と知的障害を併せ有する重度・重複障害の生徒たちである。障害が重度であっても,教材・教具を活用することで「やってみたい」気持ちを育て,「できた」という達成感を得ることで,「主体的・対話的で深い学び」の実現に迫った。成果として,「できた」と感じる経験を積むことができた生徒は笑顔が増え,他の場面でも「やりたい」気持ちを表現し主体的に行動することができるようになった。


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