はじめに


 新学習指導要領では,「社会に開かれた教育課程」の実現を重視しており,各学校においては,児童生徒や地域の実態に応じて,学校として目指すべき教育の在り方を家庭や地域と共有し,その連携及び協働のもとに教育活動を充実させていくことが求められています。そのために,教育課程を軸に学校教育の改善・充実の好循環を生み出す「カリキュラム・マネジメント」とともに,主体的・対話的で深い学びの視点から「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」も重視した授業改善の実現が必要となります。
 新学習指導要領の目指す理念の実現やそれに向けた取組を進めていくためには,教員が常に探究心をもち,その時々に応じた適切な学びを提供していくことが大切です。
 愛知県総合教育センターでは,このような課題に応えるべく,教育に関する専門的・技術的事項の研究,教育関係職員への研修,教育相談,教育に関する情報収集・提供及び農業教育に関する生徒実習指導などを,学校や教育委員会と連携しながら推進しております。特に,今年度の当センター研究発表会では,「新学習指導要領に基づく授業づくり」というテーマを掲げ,「OJT」「カリキュラム・マネジメント」「特別支援教育」「小学校外国語教育」「国語科指導法」「情報科指導法」についての研究成果を発表いたしました。
 この研究紀要には,令和元年度教育研究調査事業から6件の研究を取り上げ,その研究成果を収録しております。本研究紀要が,学校での教育研究,教育実践,研修等の一助となれば幸甚です。また,本研究紀要は,当センターのウェブページにも掲載いたします。ウェブページには,過去の研究成果や各教科の研究成果を教材コンテンツとして提供しておりますので,併せて御活用ください。
 最後になりましたが,この研究紀要を刊行するに当たり,教育研究調査事業に多大なる御協力をいただきました関係者の方々に心から感謝の意を表しますとともに,皆様の忌憚のない御意見,御助言を当センターにお寄せくださいますようお願い申し上げます。


 令和2年3月

愛知県総合教育センター所長 山田 知子

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