交流実践紹介 異校種間交流
テレビ会議システムを使った小中学校間の交流 |
扶桑町立扶桑北中学校 |
扶桑町では,平成15年度に町内WANを整備し,同時にテレビ会議システムを導入した。導入したTV会議システムは,Visual Nexus(トーメンサイバービジネス株式会社)である。PC上に最大8画面を表示し,会議参加者との映像・音声でのコミュニケーションの他,Officeドキュメント,アプリケーション,動画ファイルなどの共有を行うことが可能である。 テレビ会議を行うには,町内サーバからVisual Nexusをダウンロードし,利用するコンピュータにセットアップする必要がある。テレビ会議に参加するには,テレビ会議参加用のユーザ名とパスワードが必要である。町内の学校にはあらかじめ配布されているので,相手校用に,ユーザ名とパスワードを管理者から取得し,相手校に伝える必要がある。それだけのことをすれば,インターネットの通信速度が極端に遅くなければ世界中とテレビ会議ができる。1対1のテレビ会議なら,MSNメッセンジャーの「映像(ビデオ)チャット」,Yahoo!メッセンジャーの「自分のビデオ映像を公開する」という機能を使えば,自分の映像を送ることは可能である。 扶桑北中学校では,2年生が技術の時間にプレゼンテーションの授業を行っている。昨年度は,「日本の良いところ」というテーマで小学生にプレゼンテーションを行った。今年度は,「新入生へ中学校の紹介」というテーマでプレゼンテーションを行うことにした。また,小学校からの希望で,卒業間近に,6年生が中1に中学校生活について質問するテレビ会議をして欲しいという要望があり,2月下旬から3月ごろに行うことにした。 |
扶桑北中学校の実践
1 交流計画 | |
時 期 | 内 容 |
10月 | 交流について,小学校と打ち合わせを行う プレゼンテーションソフトの基本について学習する |
11〜12月 | 作品を制作する |
1月 | 中学校で,全員の発表を行い優秀な作品を選出する |
2月 | テレビ会議システムを利用して,交流学習を行う 第1回テレビ会議「中学生の発表(中学校の生活)と質問」 中学校2年生と小学校6年生 |
3月 | 第2回テレビ会議「小学校から中学校の生活について質問」 中学校1年生と小学校6年生 |
2 交流の準備 | |
◆生徒 @ 技術の時間に,プレゼンテーションの方法について学習をする。 A プレゼンテーションソフト(パワーポイント)の学習をする。 B プレゼンテーションの作成をする。
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3 実際の交流 | ||||
映像とOfficeドキュメント(パワーポイント)の共有を行うテレビ会議を行うことにした。昨年も小学校とテレビ会議を行ったが,中学校生活を小学生に知らせる内容で来年も是非行ってほしいという要望にこたえて中学生のパワーポイント制作のテーマは「新入生へ中学校の紹介」で行うことにした。 |
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4 交流相手校との連絡 | ||||
メールを中心に連絡をとった。また,TV会議システムを使っても,連絡やリハーサルを行った。 |
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5 成果と課題 | ||||
成果としては,TV会議システムは,直接顔を合わせて交流を行いたいのだが時間や物理的な距離の問題で,直接顔を合わせて交流ができない場合に大変効果的であることが分かった。慣れてくれば,5分もあれば準備ができるようになる。また,直接会っているのではなく,自分が慣れた場所にいるせいか,質問や意見が言いやすいようで,活発な意見交換になりやすい。 1対1のテレビ会議なら,MSNメッセンジャーの「映像(ビデオ)チャット」,Yahoo!メッセンジャーの「自分のビデオ映像を公開する」という機能で,気軽にテレビ会議を行うことができる。インターネット環境とUSBカメラを双方が準備すれば良いので,今後はこうした機会も設定してみたいと考える。 課題としては,音が映像より少し遅れてくるので,ゆっくり話す必要があることや,早い動きは映像が流れてしまう事などを,事前にしっかり指導しておく必要があったことがあげられる。 今後,通信速度の向上や,機器の性能の向上,ソフトウェアの使いやすさの向上なども期待したい。 |