交流実践紹介 異校種間交流

合唱を通した地域との交流の継続
豊田市立朝日丘中学校
 
 本校の特色のひとつとして、合唱への取組が挙げられる。合唱コンクールはもちろんのこと、行事や総合的な学習の時間、 生徒会活動などさまざまな機会に合唱を取り入れて、合唱に親しんでいる。そこで、本校が日ごろから親しんでいる合唱を通 して地域との交流を深めようと、平成16年度より実践を積んできた。今年度も昨年度までの実践を継続しつつ実践に取り組んだ。 今年度は、Webページを活用した地域との交流について実践を行った。

朝日丘中学校の実践

   
1 交流計画
時  期 内    容
4月 本校Webページ全体を更新する
9月 本校Webページに合唱コンクールの関連ページを公開する
10月18日 合唱コンクール
11月上旬 職員会議にて、小中合唱交流会でのインターネットの活用について提案する
11月中旬 合唱交流のためのWebページを設置する
11月下旬 学区の3つの小学校の先生方と打合せを行う
12月6日 小中合唱交流会を本校学区内の小学校と行う

2 交流の実際
(1)本校Webページを通じて、合唱への取組を地域に発信
 豊田市では今年度より、市で一括してWebページのデータを管理する方式が採られ、各学校のWebページが一新された。 昨年度までの本校のWebページにおいて、合唱に親しむ様子を紹介していたが、Webページがリニューアルされたことを 受けて、合唱に関する内容も更新した。今年度は合唱コンクールに向けて、コンクールの案内や合唱の練習風景、各学級 の聴きどころや意気込みを紹介した。10月18日の市民文化会館の大ホールで行われた合唱コンクールには、平日にもかか わらず、保護者を始め、多くの地域の方々が観客席を埋め尽くして、盛大な会となった。立派な舞台と大勢の観客を前に、 生徒たちは日ごろの練習の成果を出し切ろうと、良い緊張感をもって発表することができた。

文書による案内をWebページでも紹介



練習風景を画像で紹介



各クラスの意気込みを紹介
(2)小学校との交流会での活用の継続
 
① 交流会のためのWebページの設置
 本校の恒例行事となっている小学生との合唱交流会に、昨年同様交流のためのWebページを設置し活用をすることにした。昨年度のデータに加え、今年度の合唱コンクールの動画も追加して、より多くの合唱を試聴できるようにした。また、昨年は都合により公開できなかった、代表生徒によるあいさつも今回は公開することができた。閲覧の手軽さと個人情報保護の観点の両面を実現するために、昨年度と同様に、他のWebページからリンクせず、パスワードをかけたWebページでデータを公開することとした。
        合唱交流のページ
  
  昨年度のWebページから更新した
合唱交流のためのWebページ
        コンピュータを見ている生徒
  
  コンピュータ室での視聴の様子
        大型モニタを見ている生徒
  
  大型モニタによる視聴の様子
② Webページを視聴した児童の感想
朝日丘中学校のみなさんへ
 合唱のビデオを見ました。みんなとても真剣な目で歌っていてとても感心しました。二つのパートのいきがとてもあっていてよかったです。体全体を使ってうたっていたのがとてもすごいなあと思いました。自分たちも同じ歌を歌っているけど何倍もきれいでした。今度ご一緒に歌えることを楽しみにしてます。
 全員口がしっかり開いていてとてもきれいな歌声でした。動きながら歌っていたところはすごかったです。みんなきれいな声で、ぼくもあんなふうに歌えるようになりたいです。
 全部聞いてみて、きれいで、大きな声・口で歌っていて、今の私達とは全然違ってどうやったらこんなに大きな声で歌えるのか、真剣に考えました。
 私達も交流会の前にがんばって、もっときれいで大きな声・口で歌えるようにしていきたいと思いました。          
  どの児童の感想にも、中学生の合唱への一生懸命な姿勢や技術の高さに感心していることが伺えるものばかりであった。また、Webページの閲覧によって、直接交流の機会となる交流会への期待が大きくなったことも分かる。
3 成果と今後の課題 
 合唱コンクールに向けて、本校のWebページで様々な情報を発信したが、特に今回は活動風景や生徒たちの意気込みといった、生徒たちの様子が伝わるものを中心に取り上げた。コンクールに来てくださった方々へのアンケートは実施していないが、訪れた人数から想像すれば、高い関心をもってもらえたと考えられる。今年度はWebページの全面改定が行われたので、発信する内容を他に広げることは難しかったが、今後、計画的に合唱に関するページを増やして、さらに地域の人々の関心を高めるようにしていきたい。
 交流会での活用は、昨年同様、交流会当日までの小学生の関心を高める良い手だてとなった。さらに今年度は、本校生徒にWebページを閲覧した児童の感想や質問を伝えて、交流会への準備を進めた。従来よりも、より具体的に相手を意識した交流ができたと考えられる。また、小学校の先生方には大変ご理解をいただき、意欲的に活用していただけたことに感謝したい。今後も交流活動をより充実したものになるような活用の工夫と、入学を控えた6年生のために、中学校の校歌を紹介するなどの新たな試みも取り入れていきたい。

交流実践のはじめにもどる