交流実践紹介 県立学校交流

テレビ会議システムを利用した交流活動及び共同学習
愛知県立港養護学校
 
 本校高等部は、十数年にわたり中川商業高校と学校行事を通して交流活動を行っている。本校の商業科と教育課程Ⅰ・Ⅱの生徒は、毎年中川商業高校の学校祭に参加している。肢体に障害がある生徒が校外で活動する数少ない機会であるが、今年度は、校内実習と日にちが重なり訪問することができなくなってしまった。そこで、テレビ会議システム「Meeting Plaza」を利用することでお互いの活動や行事を紹介し合う新しい交流活動の形を試みた。

港養護学校の実践

1 交流計画
時  期 内    容
5月 テレビ会議システムの設定、及び、生徒会顧問、生徒指導部、教務、進路指導部とのテレビ会議システムを利用した交流活動の可能性について検討
6月 中川商業高校の生徒会顧問(交流活動担当)に検討を依頼
8月 中川商業高校のパソコンにテレビ会議システムの設定と試験送信
9月 テレビ会議システムを利用した交流活動の実施を確認。
日程、具体的内容の検討。
9月 テレビ会議システムを利用した交流活動の実施
10月 感想をメールで送受信

2 交流の実際
(1)交流活動計画立案までの流れ

 交流活動担当の生徒指導部から、今年度の中川商業高校学校祭と本校高等部の校内実習の日程とが重なり参加できないことを知り、テレビ会議システムを利用することでお互いの紹介や様子を報告しあうことができないかという提案を行った。パソコン等の機械については問題ないことを確認し、生徒指導部、生徒会顧問、校内実習担当の進路指導部等と実施できるか相談した。中川商業高校にも交流活動について相談し、パソコンの設定をお願いした。その後、具体的な交流活動の内容や時間等をお互いに調整し合いながら交流活動計画を作成していった。

(2)交流活動の準備

 ① 使用機器の確認とパソコンへのテレビ会議システム「Meeting Plaza」の設定。
 ② 校内での「Meeting Plaza」の動作確認と交流活動に参加する生徒への説明。
 ③ 中川商業高校との「Meeting Plaza」の接続確認。
 ④ 交流活動計画の部会、運営委員会への提案。
 ⑤ 授業等において「Meeting Plaza」の校内での練習。
 ⑥ 前日、中川商業高校生徒会役員と本校職員との接続テスト。
 ⑦ 当日朝、生徒会役員と中川商業高校とでテレビ会議システムの接続状況を確認。
 ⑧ 交流活動の実施。


(3)使用機器(本校は2教室で接続)

 一般教室:デジタルビデオカメラ、三脚、マイク、パソコン、ネットワークケーブル、
        スピーカー、プロジェクター、スクリーン、
 商業実践室(パソコン教室):webカメラ、マイク、パソコン、スピーカー
 中川商業高校(パソコン教室):webカメラ、ヘッドセット、パソコン

(4)交流活動の内容(約30分)

 ① あいさつ
 ② 自己紹介と本校校内実習の紹介
    ・実習の目的について
    ・作業の内容について
    ・作業の様子について
 ③ 中川商業高校学校祭の紹介
 ④ 質問コーナー
 ⑤ 終わりのあいさつ
 ⑥ 後日、感想のメール交換

教室での様子

商業実践室での様子
(5)交流活動後の感想(後日送信したメールの内容)
 中商との交流では、最初は、音声が途切れてしまって聞き取れませんでしたが、何とか伝わって始まりました。なかなか声をかけるタイミングがわからなくて大変でした。でもこつがつかめてたくさんな質問ができてよかったです。顔や表情が見れてよかったです。もっと会話がしたかったです。体育館で劇をしている場面が見たかったです。体育祭の映像も見たかったです。
 僕は、来年は、いませんが、後輩が、もっとよりよい交流にしてくれると思いますので来年もよろしくお願いします。

 中商とのインターネット交流では、少し僕は緊張していましたがうまく相手に質問をすることができました。途中で音声が途切れることがありましたのでとても大変でした。今回は初めての交流でしたので予定時間を過ぎてしまったのでもう少し時間があったら良かったなと思いました。次は、なかなかこういう機会は無いと思いますがまた機会があれば交流よろしくお願いします。

 日頃なかなか交流ができませんので、今回のようにインターネットを使った交流は、とても僕達にとって良い経験になったと思います。次にもまた機会がありましたら、パソコンの音質や画質が良くなるように工夫してやってみたいです。

 今回の交流は、緊張していてあまり話すことができず残念でしたが、よい交流になったと思います。またこのような機会があればやりたいです。

 慣れてなくてうまく出来なかったけど、色々話ができて良かったです。文化祭楽しかったですか? 私たちの学校も11月14日15日に港養祭があるので良かったら遊びに来てください!!
成果と今後の課題 
 両校の生徒が積極的に取り組めたので、当日の交流活動は楽しいものになった。スクリーンやディスプレイに映る相手の姿を見ながら話をするので緊張していたうえに、相手の言葉が聞き取りづらいこともあり、やりとりがなかなかスムーズに進まなかったが、予定時間いっぱいまで楽しい雰囲気で交流活動ができた。

 今回のインターネットを利用した交流活動をするに当たって出てきた技術的な留意点や問題点は、以下の通りである。
 ① パソコンのスピーカーでは聞き取りにくいので、外部マイクとアンプ付きのスピーカー
  を使った。Webカメラのマイクを使用して常時マイクをONにしておくと雑音がひどい。
  外部マイクを使用したら雑音はなくなった。
 ② 何回か練習し、画面や音声に慣れておくと話に集中できる。
 ③ Webカメラよりもデジタルビデオカメラの方が解像度が高く、鮮明な画像が得られる。
 ④ 校内のネットワーク環境が整っていないと準備等に大変手間がかかってしまう。
  もっと簡単にできる環境作りが必要である。
 ⑤ 常時マイクをONで使用したため、スピーカーから自分の声が聞こえてしまって内容が
  聞きづらく、何度も聞き直したり話が途切れてしまったりしてストレスを感じた。

 以上のような問題点もあるが、下のような効果も大いに期待できる。
 ① 映像と一緒に伝えられるため、雰囲気や内容が伝わりやすい。
 ② 相手の顔を見て話すというコミュニケーションが可能である。
 ③ 移動が困難な生徒にとっては、交流活動の機会を増やせる可能性がある。

 今後のネットワーク整備に期待して、機器に慣れること、準備を入念にすることで今までにない交流活動及び共同学習の形を作っていくことができそうだと感じた。

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