交流実践紹介 小学校間交流

将来同じ中学校に通う他の小学校との交流
蟹江町立須西小学校
 
 本校は各学年2学級で、全校300人程度の比較的小規模な学校である。そのため、規模の大きい学校と比べると、人間関係が狭く、コミュニケーション能力が低いと考えられる。そこで、インターネット(エースネット)のテレビ会議システム「Meeting Plaza」を利用して、他校の児童と交流活動を行うことで、児童のコミュニケーション能力を向上させたいと考えた。
 また、本研究を通して、児童がコンピューターを操作する機会が増えることで、コンピューターの魅力に気付かせ、より関心をもたせたい。

須西小学校の実践

1 交流計画の計画
時  期 内   容
8月下旬 交流校(学戸小学校)との打ち合わせ
9月初旬 交流校のホームページ閲覧
10月 学級紹介に関するビデオレターの作成
ビデオレターの鑑賞
11月 テレビ会議のシステム確認と調整
12月 テレビ会議のリハーサル
テレビ会議システムを利用した交流活動
色紙に交流の感想を書き、交流校に贈る(交流のまとめ)

2 交流の対象
 本校3年2組(22名)と、学戸小学校3年2組(40名)
3 交流の実際
(1)交流までの流れ
   
   @ 交流校に、本研究の活動内容の説明と協力のお願い。
A 交流校のホームページを閲覧し、学校概要を把握。
B 交流校から届いたビデオレターを鑑賞し、学級概要を把握。
C テレビ会議システムの確認と調整。
D 校内でのテレビ会議練習。
E 交流校とのテレビ会議接続確認。
F 交流活動に使う物の作成と準備。
 (大きめの名札、ビンゴの紙、鉛筆、探検バッグ)
G テレビ会議システムを利用した交流活動の実施。
  
H 色紙に感想を書き、交流校に贈る。
  
(2)使用機器
 ビデオカメラ、三脚、外部マイク、パソコン、プロジェクター、スクリーン、延長コード
 ネットワークケーブル、パソコンとビデオカメラを接続するケーブル

(3)テレビ会議システムを利用した交流活動の内容
   
@ あいさつ(5分)
A 自己紹介ゲーム(40分)
 事前に考えておいた自己紹介を行い、その後自己紹介の中からクイズを出題させた。学戸小の児童と本校児童が交互に自己紹介した。クイズは、自己紹介が一通り終わってから行った。
B 友達ビンゴ(15分)
 「好きな食べ物」をテーマにし、事前にビンゴを完成させておいた。発言する順番は抽選箱から引いて決めた。
C ジェスチャーゲーム(20分)
 お題カードを引き、テーマに合うものをジェスチャーさせた。ジェスチャーする順番は、抽選箱から引いて決めた。            
D 感想交流(10分)
(4)交流後の感想 〜色紙に書かれた感想より〜

     ・ 楽しく交流することができました。いろんな人と少し友だちになれたような気がします。

・ ジェスチャーゲームが楽しかったです。中学校でまた会いましょう。

・ 初めての経験だったので、ドキドキしました。顔が見れて、声が聞けて楽しかったです。

・ 自己紹介がとても上手でした。中学校で会ったら、話しかけます。

・ 顔を見ながら交流できたので、楽しかったです。友だちビンゴが楽しかったです。
  

成果と課題 
(1)成果
 テレビ会議での交流を行う前に交流校のホームページとビデオレターを見たことで、ある程度の名前を覚えていたことから、交流活動の際、意欲的にコミュニーケーションをとろうと努めている姿を見ることができた。また、今回のようにインターネットを利用した交流は初めての経験であり、スクリーン越しでの交流を楽しそうに行っていたことから、多少なりともコンピュータの魅力に気付かせ、関心をもたせることができたと感じている。

(2)問題点
 今回の交流を行うに当たって、出てきた問題点は以下の通りである。
 @ 音声が期待していたほど明瞭でなかったことで、予想を上回る時間がかかった。
 A パソコンだけの音量では小さすぎたため、聞き返す回数が多くなってしまった。
  音量を上げる手立てとして、スピーカーを使う必要があった。
 B 接続中にも関わらず、自動的にログアウトしてしまい、交流中に何度か接続し直さな
  ければならない状態になった。
 C 1回の交流では、コミュニケーションを向上させるには不十分であった。交流する
  回数を増やすことが求められる。
 D 校内のネットワーク環境が整っていないことや、使用したい機器がなかったことで、
  大変手間がかかった。

(3)今後の課題
 @ 定期的に交流ができるように、ネットワーク環境の整備をしたり、使用機器を揃えた
  りする。
 A 音声が明瞭に届けられる手だてを調べたり、自動ログアウトした原因を解明したりして
  より円滑な交流ができるようにする。
 B 綿密な交流計画を立て、コミュニケーションを向上させられるような手立てを考え、
  実践する。

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