交流実践紹介 小学校間交流

将来同じ中学校に通う他の小学校との交流
中1ギャップの軽減を目指して
蟹江町立須西小学校
 
 テレビ会議システムを活用すれば、離れた場所にいる人と交流することができる。そこで、テレビ会議システムを活用して他校の児童と交流し、児童のコミュ二ケーション能力を高めようと考えた。また、交流相手には、将来同じ中学校で出会う児童を選び、中学校入学直後に不適応を引き起こす、いわゆる中1ギャップの軽減にもつなげたいと考えた。

須西小学校の実践

1 交流計画の計画
時  期 内   容
8月 交流校との打合せ
9月 交流校児童のメンバー紹介をしたものを鑑賞する
テレビ会議のリハーサル
テレビ会議システムを利用した交流活動(1回目)…写真1
10月 テレビ会議のリハーサル
テレビ会議システムを利用した交流活動(2回目)…写真2
11月 テレビ会議のリハーサル
テレビ会議システムを利用した交流活動(3回目)
12月 交流の感想を書き、交流校に贈る(交流のまとめ)…写真3,4

2 交流の対象
 本校4年生(22名)と、蟹江町立学戸小学校4年生(28名)の各校1クラス
3 交流の実際
(1)テレビ会議システムを利用した交流活動の内容

 <1回目>
@ あいさつ(5分)
A 活動「はじめまして、これからよろしく!」(15分)
・事前に考えておいた自己紹介(得意なこと、夢中になっていることなど)を班ごとに行った。
・班は6班ずつにし、自己紹介する順番は事前に決めておいた。
・自己紹介を終えたら拍手をし、聞いていた側は「よろしくね」と言うルールにした。
B 活動「学級、学校自慢〜☆いくつ!?〜」(15分)
・各班1つずつ、学級または学校の自慢を言い、相手校に☆の数で判定してもらった。
・☆は、各班0〜5つで判定し、学級の合計を相手校に伝えた。
・☆の判定結果が多い少ないに関係なく、判定してもらった側は「ありがとう」と言うルールにした。
C 感想交流(10分)

 <2回目>
@ あいさつ(5分)
A 活動「カメラの前に集まれ!」(15分)
・質問をして、答えがYESの子はカメラの前に集まり、名前を言った。
・「中学校に行ったら野球部に入ろうと思う人」「勉強が得意な人」などの質問をしていた。
B 活動「学校を10倍楽しくする方法を提案します」(15分)
・提案したことに賛成した者は手を挙げ、相手校に人数を伝えた。
・人数を伝えてもらった側は、「ありがとう」と言うルールにした。
・提案する順番は事前に決めておいた。
・提案は、学戸小と須西小が交互に行った。
C 感想交流(10分)

 <3回目>
 機器のトラブルにより交流断念

(2)使用機器

 ビデオカメラ、三脚、外部マイク、ノートパソコン、プロジェクタ、スクリーン
 延長コード、パソコンとビデオカメラを接続するケーブル
(3)交流の様子
   
写真1 テレビ会議での交流活動@
班ごとに自己紹介をしている様子
写真2 テレビ会議での交流活動A
交流校の提案を聞いているときの様子
  
写真3 相手校に送った手紙@ 写真4  相手校に送った手紙A
(4)交流後の感想

・同じ保育所だった友達と久しぶりに話せてうれしかった。
・中学生になったら、もっと仲良くなりたいと思った。
・もっとたくさん交流したいと思った。
・手紙をもらえてうれしかった。
・相手の顔や動きががはっきり見えなかったので残念だった。
成果と課題 
(1)成果

 交流活動の際、意欲的かつ楽しそうに交流する姿を見ることができた。どの児童も積極的に交流することができた。今後、継続的に交流活動を行えば、中1ギャップの解消に少なからずつながると考えられる。
 
(2)問題点

 今年度の交流を終えて、考えられる問題点は以下のとおりである。
@ 交流を始める時期が遅く、短期間の交流になってしまった。
A 画像があまり明瞭でなかったことで、音声に頼る交流になってしまった。
B 両校で接続方法の統一ができなかったことから、トラブルが起きても対処するのに時間がかかってしまった。
 
(3)今後の課題

@ 円滑な交流ができるように、接続方法を両校で統一すると共に、綿密な打合せをして交流に臨む。
A 短期間の交流で終わらせるのではなく、長期間の交流になるように、年度の初めから交流を始められるように計画する。
B コミュニケーション能力を向上させられるように、児童が主体的に交流できる活動を増やし、実践する。


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