1 交流計画 |
時 期 |
内 容 |
5月 |
第1回参加・交流部会において、センター研究発表会について検討 |
9月 |
テレビ会議室においてテレビ会議を行い、センター研究発表会の方向性を検討
テレビ会議システムを活用し、本校と港養護学校、総合教育センターを結び、センター研究発表会で発表することを決定 |
10月 |
港養護学校とメールにて交流内容の打合せ(4回) |
11月 |
第2回参加・交流部会において、センター研究発表会の詳細打合せ
リハーサル(交流2日前)
交流当日(センター研究発表会)本校、港養護学校、総合教育センター
を結んで3元中継を実施 |
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2 交流の実際 |
(1)使用機器
本校視聴覚室を会場に交流のための機器のセッティングを行った。
・ノートパソコン
・デジタルビデオカメラ2台(撮影用と記録用)
・三脚
・外部スピーカー
・プロジェクタ
・スクリーン
・マイク
・マイクスタンド
・延長コード
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(2)交流内容
両校の職業教育(作業学習)を中心にした学校紹介を行った後、お互いに質問をすることで、和やかな雰囲気での交流となった。 |
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ア 学校(作業製品)紹介
「こんにちは。豊田高等養護学校3年生男子ばかり9名です。ぼくたちは、3月に学校を卒業し、会社で働くことを目指して毎日勉強に運動に頑張っています。今から7種目の作業製品の紹介をしますので、よろしくお願いします」と学級代表があいさつした。
以後、本校と港養護学校が交互に作業についての紹介を行った。
イ 両校の質問事項
(ア)港養護学校からの質問
・作業でけがをしたことはありますか。
・一番好きな製品は何ですか。
・厳しい先生はだれですか。
(イ)本校からの質問
・児童生徒数は何人ですか。
・どのように通学していますか。
・作業は何時間ありますか。
・将来何になりたいですか。
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テレビ会議の様子(動画)
上の画像ををクリックして再生 |
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3 交流後の生徒の感想【本校8名、港養護学校11名】 |
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(1)交流は楽しかったですか。
【本校】はい:8名 【港養護学校】はい:11名
理由:相手の反応が見えて楽しかった。
(2)インターネットを使った交流は便利だと思いますか。
【本校】はい:8名 【港養護学校】はい:11名
理由:慣れた場所から話ができるのであまり緊張しなかった。
(3)もう一度テレビ会議システムを使った交流をしてみたいですか。
【本校】はい:7名 【港養護学校】はい:11名
理由:思っていたよりも楽しかった。
【本校】いいえ:1名
理由:知らない人たちと話すことは好きではない。
(4)次回はどんな交流をしてみたいですか。
・校内の部活動間で話したい。
・他校の授業の様子を見てみたい。
・他校の同級生と一緒に勉強がしたい。
・プロサッカー選手の練習の様子が見たい。
・母校の中学校の後輩と交流がしてみたい。
・芸能人(アイドル)と話してみたい。
・他県の人たちと話したい。
・アメリカ人(ニューヨークの人)と英語で話したい。
・世界の人たちと食べ物について話したい。
・テレビ局との交流がしたい。 |
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(1)成果
機器の設定や操作については、これまでの2年間の経験を生かすことができ、ほとんどトラブルもなくリハーサルから当日を迎えることができた。また、当日も接続の状態が1時間を超える程であったが、切断することなくテレビ会議を継続することができた。これは、新しいテレビ会議システムと3年間の取組の成果である。
交流としては、障害の違う生徒たちではあったが、ほとんど抵抗感を感じることなく取り組むことができていた。これは、生徒の感想にもあったように、コミュニケーションに課題が多い本校生徒にとっては、やはり相手の姿が見えることで、比較的安心して話ができるテレビ会議ならではの成果である。
また、生徒たちのほとんどがパソコンの操作経験があり、コンピュータを使った交流にも興味をもつことができた。そして、テレビ会議システムを使った交流に参加したことで、遠隔地の人たちと交流ができることを知り、校内はもちろんのこと、出身中学校やプロスポーツ選手との交流など、生徒の交流及び共同学習への興味はますます高まっている。
(2)今後の課題
ア 機器の設定について
3年間取り組んだことで、システムや機器の操作に慣れたことが今回の成功につながった。したがって、より広く活用していくためには、より分かりやすいマニュアルの作成が求められる。
イ 交流日時の設定と継続性について
今回は特別支援学校間の交流ではあったが、教育課程の違いにより本校の生徒はリハーサルを行うことができなかった。交流日時の設定については、毎年課題として挙げているが、両校の理解と校内の協力体制は不可欠である。
ウ 愛知エースネットを超えた交流の可能性について
テレビ会議システムを利用して、生徒の期待感は高まってきた。現在は県外の特別支援学校にテレビ会議の依頼をしてはあるが、実践できるまでには至っていない。今後も県内のテレビ会議を使った交流を積み重ねることにより、利便性・有効性を報告することで、県外の学校との交流の実現も近づいてくるのではないだろうか。 |
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