交流実践紹介 特別支援学校間交流
テレビ会議システムを利用した交流活動及び共同学習 |
愛知県立みあい養護学校 |
本校は,県立安城養護学校の過大化解消による適正規模の確保と,西三河地区の岡崎市及び額田郡幸田町に在住する児童生徒の通学時間の短縮を図るために,平成21年4月に,県内10校目の知的障害養護学校として開校した。本校では,児童生徒一人一人の能力や特性に応じた教育を推進し,たくましく生きるための健康や体力,豊かな人間性を育てるとともに,家庭や社会の一員として生活できる人間を育てることを教育目標として指導している。 ところで,本校の高等部生徒の中には,人とのかかわり合い方に課題のある生徒がいる。そのため,日ごろの指導においては,あいさつやマナーなどの指導に重点を置いている。校外に出て買い物や施設の利用などを学習する活動においては,特に,人間関係をはぐくむこともねらって指導している。 これまで高等部においては,学校間交流は実施していないが,他の学校の生徒とかかわることでコミュニケーション能力の向上が図られると考え,テレビ会議システムを利用して,県立ひいらぎ養護学校の高等部1年生と本校高等部1年生との交流を計画した。他の学校の生徒とかかわることで,自己表現力を高めるよい機会になるととらえている。 |
1 交流計画の計画 | |||||||||||
時 期 | 内 容 | ||||||||||
8月 | テレビ会議システムを活用し,本校とひいらぎ養護学校と交流活動を実施することを担当者間で検討 |
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9月 | 交流計画立案,部主事会提案 | ||||||||||
10月 | 学年会(1年)提案 | ||||||||||
11月 | 高等部会提案 ひいらぎ養護学校との接続テスト 交流事前学習 |
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12月 | 第1回交流 自己紹介,学級紹介 第2回交流 学校紹介,授業及び行事の紹介 |
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2 交流の対象 | |||||||||||
本校高等部生徒(26名)と,ひいらぎ養護学校高等部1年(6名) | |||||||||||
3 交流の実際 | |||||||||||
(1)事前学習 ア 使用機器 ノートパソコン 2台 ウェブカメラ 2台 マイク 1台 大型テレビ 1台 インカム 1台 イ 指導の実際 ○高等部第1学年が全員集まり,大型テレビに映った別室にいる交流担当者の話を聞 く。 ・ひいらぎ養護学校と交流を行うことを知る。 ・学級ごとに紹介することを知る。 ・ウェブカメラを利用して交流することを知る。 ・ウェブカメラの前で相手に話をするときの注意点を聞く。 ○ウェブカメラに向かって話をする体験をする。 ウ 生徒の様子
・普段あまり触れることのないパソコンを利用した授業となり,生徒たちの興味・関心 は,非常に高いものがあった。 ・日ごろ教員の話をあまり聞けない生徒が大変興味を示し,集中して交流担当者の話を 夢中で聞いている様子が見られ,担任がその様子に驚いていた。 ・生徒は,自分がテレビ画面に映る体験をすることで,興味をもつことができた。さら に,この活動においては相手に対してゆっくりしゃべることが大切であることに気付 く生徒がいた。 (2)第1回交流 12月1日(水) ア 使用機器 ノートパソコン 2台 ウェブカメラ 2台 マイク 1台 大型テレビ 1台 延長コード 1本 イ 内容
・当日,カメラの前では,ゆっくり大きな声で伝えようと意識している生徒が多く見 られた。 ・言葉がはっきりしない生徒は,文字を書いたパネルを使用してカメラの前に提示し て伝えることができた。 ・本校の紹介が終わった後に,ひいらぎ養護学校から拍手をもらったり,ひいらぎ養 護学校の生徒の紹介中に本校の生徒が歓声を上げたりして,お互いの声が伝わる交 流となった。 ・自己紹介や学級紹介終了後のフリータイムでは,生徒たちは積極的な質問や自己ア ピールをし,自分を表現した生徒が見られた。 (3)第2回交流 12月15日(水) ア 使用機器(各教室において実施) パソコン 4台 ウェブカメラ 4台 マイク 4台 スピーカー 4台 プロジェクタ 1台 イ 内容 ウ 交流の様子
・2回目の実践では,各学級担任に機器の設定を依頼した。各担任は,事前指導の経 |
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(資料)交流事前・事後アンケート | |||||||||||
4 成果と課題 | |||||||||||
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