1 交流の計画
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時 期
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内 容
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5月
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5/23 豊明ARISS第1回会議を開催する。 |
7月 |
7/12 NASAあてに,ARISSスクールコンタクト・プロジェクトの申込申請を行う。 |
9月 |
9/28 NASAより,ARISSスクールコンタクトの実施許諾がある。 |
10月
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10/8 豊明ARISS第2回会議を開催する。
10/10 豊明市教育委員会へ後援申請を出す。
10/23 ARISS中央小コンタクト・プロジェクトチームを発足する。 |
11月
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11/5 第1回ARISS中央小コンタクト・プロジェクト会議を開催する。
11/5 事前学習・英語学習・各種研修会の全体計画を立案する。
11/6 「JAXA研修」の講師依頼をする。
11/14 第2回ARISS中央小コンタクト・プロジェクト会議を開催する。
11/20 PTAへの協力依頼,地域への広報活動を行う。 |
12月
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12/2 全校児童に,ARISS中央小コンタクトについての説明を行う。
児童の交信チャレンジャーとサポーターを募集する。
12/5 5,6年生に向けに,日本アマチュア無線連盟(以下JARLという)愛知県支 部長から具体的な説明を受ける。
12/9 募集を締め切る。(34人の応募)
12/11 20人の交信チャレンジャーとサポーターを決定する。
12/12 質問内容を20項目決定し,英訳する。
12/17 質問内容をNASAに通知する。
12/19 第1回英語研修を実施する。 |
1月 |
1/8 第2回英語研修を実施する。
1/18 JARLによる電波探索研修,及び第3回英語研修を実施する。
無線設備(パラボラアンテナ等)を屋上に設置する。
1/26 交信リハーサル行う。 |
2月 |
2/7 会場準備設営をする。
2/9 18:00にISSの若田光一さんとの無線交信を行う。 |
2 交流の対象
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本校5,6年生の選抜された20人の児童とISS滞在中の宇宙飛行士若田光一さんとの交流
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3 交流の実際
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(1)NASAから許可が下りるまで(5月〜9月)
本校校長より,NASAの教育プログラム一環で,ISSとの交信ができることを教わり,豊明ARISS第1回会議をJARL東海地方本部幹事長とJARL愛知県支部長を招いて開催した。実施した場合のスケジュール,当日の物品,各種研修や事前研修実施の方法などを確認した。
その後,NASAあてに英文で,ARISSスクールコンタクト・プロジェクトの申込申請を正式に行い,許可が下りるまで待つこととなった。
9月28日にNASAより正式な許可が下り,実施に向けた本格的なプロジェクトが動き出した。
(2)校内プロジェクトチームの活動(10月〜1月)
正式決定後,豊明ARISS第2回会議を開催し,豊明市や市教育委員会に後援申請を行い,校内におけるARISS中央小コンタクト・プロジェクトチームを発足した。
校内プロジェクトチームは,全体企画部・環境部・英語研修部の3班構成で,本番まで準備を進めることになった。
全体企画部では,交信をする児童(チャレンジャー)の選出と各種研修の日程調整を行った。児童には,臨時集会を開催し全体概要の説明を行い,保護者には「ARISSだより」を発行し情報提供した。応募総数34人の児童から抽選で20名の児童を選出し,本番まで各種研修会に参加することとした。また,当日質問する内容を英文で作成し,NASAに許可をもらう手続きをとった。
環境部では,校内にARISSコーナーを設置し,宇宙の興味・関心を引くような展示物の作製を行った。また,当日体育館に展示するISSの20分の1の模型を作製すること,国立科学博物館からの隕石の借用,PTA・おやじの会の協力を得て,展示パネルの作製など,本格的に環境整備に動き出した。
英語研修部では,ALTの英語教師による英語研修を行うことにした。研修内容は,当日の交信内容の質問を英文で覚え,発音の練習を中心に行った。途中,保護者向けの発表会を交えて,全11回実施した。交信本番で若田光一宇宙飛行士との交信の可能性も出てきたので,並行して日本語で質問する練習も実施した。
(3)各種研修会の実施(12月〜1月)
JAXA研修と題して,宇宙と国際宇宙ステーションでの生活などを,宇宙航空研究開発機構(以下JAXAという)から講師を招き,5,6年生の児童を対象に実施をした。児童たちは,ISSの大きさや宇宙飛行士になるまでの道のり,無重力状態の環境の中で生活することがどんなことかを学ぶことができ,たいへん興味をもって参加することができていた。
電波探索研修と題して,無線交信するにあたって,無線設備の取り扱い方や電波に関する基礎知識を身に付ける研修を行った。電波に関する基礎知識の中では,発信器を校内の10箇所に隠して,受信機で発信器を探索する研修を行った。児童たちは,電波の強弱から発信器を探し当てることができ,電波研修の成果を十分に得ることができた。
(4)交信本番(2月)
交信本番1週間前に,NASAより正式な通知があり,交信日時が決定した。
1 交信日時 平成26年2月9日(日) 午後5時22分
2 交信相手 宇宙飛行士 若田光一さん(第38/39次長期滞在クルー)
第39次にはコマンダー(船長)を務める
3 識別番号(中央小学校用コールサイン) 8N2TCES
(1/28に総務省東海総合通信局から免許付与)
4 交信児童 20名 5年生:9人(男7,女2)
6年生:11人(男3,女8)
5 質問内容
01 ISSではどんな実験をしているんですか |
02 ISSから見える1番きれいな景色は何ですか |
03 ISSからオーロラは見えますか |
04 ISSの生活で自由時間はありますか |
05 ISSで生活をしていて一番大変なことは何ですか |
06 広い宇宙の中で行ってみたいところはありますか |
07 いつになったら宇宙に住めるようになると思いますか |
08 宇宙では背が伸びると聞きましたが本当ですか |
09 ISSから見る星はきれいですか |
10 ISSは1日に何回地球を回りますか |
11 宇宙酔いになったことはありますか |
12 地球以外に人や動物はいると思いますか |
13 ISSから見る地球はどんな景色ですか |
14 ISSで病気になったらどうするのですか |
15 ISSから見る月は丸く見えますか |
16 ロケット打ち上げの時,気持ち悪くないですか |
17 ISSではどうやって寝ているのでしょうか |
18 ISSで出たごみはどうしているのですか |
19 ISSでは何を食べているのですか |
20 ISSでの食糧・空気・水は何日分ありますか |
約10分間の交信で,20人中12名の児童が交信することができた。若田光一宇宙飛行士
から鮮明な声で応答があったときには,会場がどよめき,興奮に包まれた。
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4 交流の様子と交流前後の変化
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◇交信前の意見と交流を終えての感想
〜交信前の応募用紙,報道機関への取材のインタビューから〜
<交信前>
交信前の応募用紙の決意作文からは,宇宙に興味をもち,一生に一度のチャンスであろう宇宙飛行士と交信できることへの期待を十分に感じることができた。また,無線に興味はあるが,免許をもっている児童は全くおらず,ISSに滞在している 宇宙飛行士ときちんと交信できるかという不安も感じられた。
英語での交信を条件に応募を働きかけたところ,英語への不安な気持ちをもっている児童も多くいた。英語への不安感は,英語研修を受講する意欲につながり,児童が研修に意欲的に取り組もうとする決意も伝わってきた。
<交信後>
交信後,20人の児童が全員,会場に来た人たちの前で今の気持ちを素直に伝え,記念撮影後には,テレビや新聞・ラジオなどの報道機関からの取材を受け,以下のような感想を述べていた。
「貴重な経験ができてうれしい。若田さんの声を聞いて優しい人だと思った」
「若田さんの声が本当に聞こえてうれしかった。宇宙に行ってみたいと思った」
「貴重な経験ができて,とてもうれしかったです」
「若田さんはイメージどおりの優しい人だった」
「宇宙からの若田さんの声が聞こえてよかった」
「宇宙に興味をもつことができました」
「無線の操作は難しいそうだけど,無線に挑戦してみたいです」
「若田さんから,『宇宙に住めると思いますよ』と応えてもらったので,早く住んでみたいです」
全ての児童が,満足感・達成感を味わうことができた。また,宇宙に興味・関心をもち,将来,宇宙へのあこがれをもって成長してくれることを期待している。
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