交流実践紹介

国際交流を中心とした海外修学旅行
愛知教育大学附属高等学校
 愛知教育大学附属高等学校では、昭和62年度から海外修学旅行として韓国へ出かけている。この修学旅行(本校では研修旅行と呼ぶ)において最も力を入れているものが、ソウル市内の私立建国大学教育学部附属高校(以下、「建国大附属高校」と略記)への訪問交流である。訪問交流では学校全体の交流と個人別交流が行われるが、例年感動に包まれる。また、訪問時の交流だけではなく、一年間にわたって文通、ビデオレターの交換、電子メールなどを通して、交流を行っている。 

愛知教育大学附属高等学校の実践

(1) 交流計画の概要
時期内容
5月 英語科の指導で全員が相手校生徒へ英文の手紙を書く。(6月発送)
8月 毎年建国大附属高校教官が本校を訪問する。その際に、本校生徒へ相手校生徒からの返事を持参する。
9月 本校生徒が決定したペンパルへ返事を書く。−文通の開始(一部、電子メールによる交流も始まる)
12月 クリスマスカードの交換。
3月中旬 韓国研修旅行(3泊4日)3日目午後に建国大附属高校訪問−約3時間
1 セレモニー     両校校長 生徒代表のあいさつ
2 全体学芸交流   合唱、有志芸能発表
3 個人別交流    プレゼント交換-主に英語を使った会話-
3月 お礼の手紙(ビデオレターを作成することもあった)(3泊4日)3日目午後に建国大附属高校訪問−約3時間
(2) 交流の実際
@ 全体学芸交流
 例年10月頃より準備が始まり、交流会担当教員と音楽科教員、生徒は研修旅行委員中心に準備を進めていく。両校合同の合唱もあるので建国大附属高校音楽科教員と綿密な連絡を取りながら準備しなければならない。練習など大変であるが例年両校とも素晴らしい発表となる。
     
   合唱の風景            日本の伝統芸能の紹介
A 個人別交流
 両校生徒でペアを作り、プレゼント交換、建国大学キャンパス内の見学や散策をする。お互い片言の英語、身振り手振りで思い思いの時間を過ごす。なお、本校英語科の指導により5月に本校生徒全員が英語の手紙を書き、文通を始めるが、その相手(ペンパル)が個人別交流の相手となる。この指導も両校の担当者とも大変であるが、個人別交流終了時には生徒たちは涙を流し、抱き合って別れを惜しむなど感動に包まれる。どの生徒にとってもこの旅行の中で一番の思い出となるようである。また、旅行後も長い間文通が続く生徒もいる。この交流会は貴重な体験となり国際的視野を広げる良い機会となっている。
(3) 交流以外の学習
 韓国の歴史、文化などを国語、地歴・公民、家庭科などの授業において、年間計画に基づいて韓国研修旅行の事前学習として学ぶ。
(4) 交流相手校との連絡
 手紙の交換や、交流会の持ち方など、交流相手校と連絡することは多い。電子メールを用い、英語科の教員が英語を使って連絡したり、本校でハングル語ができる教員により、ハングル語のソフトを用い、ハングル語で連絡をすることもある。現在、交流相手校の担当者が英語科教員ではないので、連絡の主流はハングル語で行われている。電子メールは、打ち合わせには不可欠となっている。

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