教科「情報」の内容の解説>>CD、CD−R、CD−RWの違い
教科「情報」の内容の解説

CD、CD−R、CD−RWの違いは?


<CD(コンパクトディスク)、CD−ROM>

CD―R  データが記録された状態で、工場で生産され、書き換えることができません。

 基板の部分(右図)には、平面になった部分(ランド land)にくぼみ(ピット pit)が作られています。

 データを書き込む場合、基板樹脂(ポリカーボネイト)を作成するときに、ピットの成形(プレス)を行ないます。そのため、音楽CDなどを大量生産するのに適しています。

 データを読み出す場合(再生時)、レーザー光線を当てるとピット(pit)とランド(land)の境目で光の反射率が低くなります。この反射率の変化をディジタル信号として読み取ります。







<CD−R(コンパクトディスク レコーダブル)>

CD―R  一度書き込んだら物理的に書き換えができません。

 色素記録層(右図)には、レーザー光線の熱で化学変化を起こす材料が塗布されています。

 データを書き込む場合(記録時)、案内溝(グルーブ)に、強いレーザ光線(読み取るときの数十倍の強さ)を照射することで記録層が局部的に300℃になり、記録層の色素が化学変化を起こし、CDのピットとランドに相当する部分を書き込んでいきます。

 データを読み出す場合(再生時)、弱いレーザー光線を照射すると化学変化した色素は光の反射率が低くなるので、反射率の変化をディジタル信号として読み取ります。

 物理的に色素を変化させてしまうので、書き換えができないのです。







<CD−RW(コンパクトディスク リライタブル)>

CD―RW  繰り返し記録、消去ができます。

 記録層(右図)には、相変化記録材料が用いられています。この材料は、「結晶状態」と「非結晶状態(アモルファス)」の2つの状態を相互に変化させることができます。「結晶状態」の材料に強いレーザー光線を当てて融解、急冷させると「非結晶状態」に相変化し、「非結晶状態」の材料に弱いレーザー光線を当てて徐熱、徐冷すると「結晶状態」に相変化します。結晶状態は反射率が高いので消去状態で、非結晶状態は反射率が低いので記録状態となります。

 データを書き込む場合(記録時)、案内溝(グルーブ)に、強いレーザー光を照射し、融解、急冷することで「非結晶状態」に相変化させ、CDのピットとランドに相当する部分を書き込んでいきます。

 データを読み出す場合(再生時)、非結晶状態のところは光の反射率が低くなるので、反射率の変化をディジタル信号として読み取ります。

 データを消去するときは、弱いレーザー光線を照射し、ゆっくり加熱しゆっくり冷ますと結晶状態にもどるので、データの書き換えが可能です。



以下のWebページを参考にしました。

Insider's Computer Dictionary [CD-R]

上さんのCD-R攻略法