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生徒実習課題例

情報の伝達

情報を相手に的確に伝える方法


科目の中の位置づけ

社会と情報(2)ウ 情報通信ネットワークの活用とコミュニケーション

実習内容

ねらい

 図形を言葉により、伝達する実習を通して、言葉による説明では情報を受け取った個人により、多様な解釈ができることを体験させる実習を行なう。
 その実習を通して、情報を伝達、発信する際に、情報の表現の仕方により異なる解釈ができることを理解させる。また、解釈の多様性を避けるためには、情報の表現の仕方を工夫する必要があることを認識させる。

実習に必要な機器、材料

  • 図形を記録するためのメモ用紙(サイズ適宜)。

授業プリント例授業用プリント、確認テスト、評価規準の例を作成しました。

  "37_dentatu.doc" Word 97-2003文書 (KB)

実習方法

 実習1
  1. ひとり代表者を指名する。
  2. 代表者は左図の図形を言葉だけで、他の生徒に伝える。
  3. 他の生徒は、代表者の説明を聞き、図形を書く。
    • 代表者は、身振り手振りは使わず、言葉のみで伝える。
    • 他の生徒は、一切、質問をしないで、説明を聞いただけで図形を書く。
  4. 数人の生徒を指名し、黒板に図形を書かせる。
  5. 何通りの異なる図形ができたか確認する。


 実習2
  1. 次に代表者を他の生徒に交代する。
  2. 後は、実習1と同様に行なうが、他の生徒が代表者に質問してもよいこととする。
 


時間配分 50分

時間配分 生徒の動き 教師の動き
5分 学習内容
  • 実習方法の理解
  • 実習の趣旨の理解
実習方法の説明 実習1の趣旨の説明
  • 情報を伝えることの困難さを体験する。
  • 同じ情報でも、多様な解釈ができることを体験する。(同じ説明を聞いても、人により書く図形が異なる。
15分 実習1
  • 代表者の生徒は、図形が正しく伝わるように工夫して説明する。
  • 他の生徒は、説明を聞き、図を書く。
  • 指名された生徒は、図を黒板に書く。
注意事項を確認する。
  • 代表者は、言葉で説明する。
  • 他の生徒は一切質問をしない。
  • 代表者の説明が終了したところで、板書する生徒を指名する。
    • 間違った図形、正しく書けた図形を網羅するように指名する。
  • 正解した生徒の数を把握する。
15分 実習2
  • 代表者の生徒は、図形が正しく伝わるように工夫して説明する。
  • 他の生徒は、説明を聞き、図を書く。
  • 他の生徒は、質問があれば、適宜、手を挙げて質問し、代表者の生徒はそれに答える。
  • 指名された生徒は、図を黒板に書く。
注意事項を確認する。
  • 代表者は、言葉で説明する。
  • 質問のある生徒を指名する。
  • 代表者の説明が終了し、他の生徒からの質問がなくなったところで、板書する生徒を指名する。
  • 正解した生徒の数を把握する。
10分 実習内容
  • 情報発信する際の注意事項
    • 情報発信する側が一方的に伝えるだけでは、正確に相手に伝わりにくい。
    • 個人により、解釈が異なりそうな場合は、誤解をされないような表現等の配慮をする。
    • 文字だけで情報を伝えることは困難であり、図、写真、音声等を適宜組み合わせる。
一方的に説明した場合と質問した場合とで、情報が正確に伝わる度合いの違い。

情報発信する際は、一方的な伝達になるので、多様な受信者に対する配慮の必要性。

マルチメディアによる情報発信の有効性。

5分 実習内容
  • 本時のまとめ
  • 感想の記入提出
本時のまとめ
図を記入した用紙の余白に本時の感想を記入し提出するよう指示。
感想文の回収。
次時の予告