見えない道路標識

1 標識がまったく役に立っていない例

地図 地図

 ここは、左図のように、県道56号線と36号線の交差する三叉路です。

 道端の*は、この道路が何号線かを表す標識が立っています。

 いま、県道56号線を水色の矢印の向きに進んでいるとしましょう。



道路標識1  左の写真は、上の地図で@の場所から撮影したものです。

 この標識を見ると「左折すれば36号線に進める」ことは、分ります。

 しかし、現在の道および直進方向が何号線かは分りません。

 表示がないのかと思うと、よく見ると赤丸印の中になにかあります。


道路標識2
 これは、上の写真より、交差点に侵入した上の地図でAの位置です。

 36号線がほぼ真横に見える位置です。

 ここから標識を見ると、56号線の表示が見えます。

 でも、56号線を直進している人からは、横を向かなければ見えません。

 道路標識を見るために、前方の確認がおろそかになりそうです。

 道路標識は、一体だれが見るためにあるのでしょうか。

 どのように改善したらよいのか考えましょう。



2 改善例

標識

 道路標識は、車の運転者が、走行中に安全に見ることができなくては意味がありません。

 車を停車させて、見ているようでは困ります。

 そこで、標識を図のように改良しました。

  これを現在の標識の位置に取り付ければ、56号線を進んでいる人からも見えるようになり、情報が運転者に伝えることができるようになります。


改善例

 取り付けた状態を想定した合成写真です。

 現在の標識と比較すると縦長になり、支柱をおおう面積が増えて、他の標識を取り付ける余地がなくなりますが、36号線と56号線の標識しかなかったので、特に、問題点はなさそうです。

 たった、これだけの改良で見やすくなりました。

 費用的にも、以前のものと変わらないでしょう。

 情報を相手に伝えるには、相手の立場で考える必要がありそうです。