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情報発信と情報モラル


科目の中の位置付け

社会と情報(2)ウ 情報通信ネットワークの活用とコミュニケーション
社会と情報(3)ア 情報化が社会に及ぼす影響と課題
社会と情報(3)イ 情報セキュリティの確保
社会と情報(3)ウ 情報社会における法と個人の責任
情報の科学(4)ア 社会の情報化と人間
情報の科学(4)イ 情報社会の安全と情報技術
情報の科学(4)ウ 情報社会の発展と情報技術

内容

ねらい

  • プロフやブログにおける危険性を理解し,適切に活用できる。
  • ウェブページには違法情報や有害情報が含まれている可能性があることを理解することができる。
  • フィルタリングの仕組みを理解することができる。
  • 不適切なウェブページにアクセスしないことの大切さを知ることができる。

準備するもの

有害情報意識啓発DVD『ちょっと待って,ケータイ―加害者にも被害者にもならないために―』(映像資料 1)
アンケート用紙

指導の流れ

  1. 事前にクラスで情報モラルに関するアンケートを実施する。
  2. 啓発ビデオ『ちょっと待って,ケータイ―加害者にも被害者にもならないために―』の中から「プロフの危険な誘惑」を視聴し,プロフの危険性や主人公がどの場面でどのように行動すべきだったかを考えさせる。
  3. 3〜4人のグループで考えた回答を場面ごとにまとめ,発表させる。
  4. 出会い系サイトと非出会い系サイトのそれぞれに起因する児童被害の事犯に係わる検挙数を比較させ,SNSやブログでの危険性を考えさせる。
  5. 違法情報と有害情報の違いをまとめ,ウェブサイトにはそのような情報が含まれている可能性を理解させる。
  6. フィルタリングの必要性を考え,仕組みや種類を理解させる。

時間配分 50分

時間配分 生徒の動き 教師の動き
10分 啓発ビデオを視聴し,主人公がどの時点でどう行動すればよかったのかを考えてまとめる。 どんな小さなことでもよいので,トラブルにつながる危険性のある行動を挙げさせ,どのように対応するべきだったかをまとめさせる。
10分 グループごとに,自分たちが考えた回答を場面ごとにまとめ,板書して,意見を発表する。














「プロフをはじめたとき」「プロフに書き込まれたとき」「個人的なメールアドレスを聞かれたとき」「実際に会おうともちかけられたとき」の場面に分けて気を付ける点をグループでまとめ,板書させて,発表させる。

<回答例>
「プロフを公開したとき」
・公開しない ・個人情報を書かない
「プロフに書き込みがあったとき」
・無視する ・当たり障りのない返事をする ・削除する
「携帯電話のメールアドレスを聞かれたとき」
・断る ・無視する
「実際に会おうともち掛けられたとき」
・断る ・無視する

10分 出会い系サイトに関係した事件の検挙数や年齢,性別と出会い系サイト以外での検挙数,年齢を比較し,特徴を考える。









「プロフやブログで知り合った人と会ったことはあるか」というクラスの事前アンケートの結果を見て,身近な問題としてとらえ,適切な事前対策が必要であることを理解する。
警察庁「いわゆる出会い系サイトに関係した事件の検挙状況について」のグラフを見せ,女性や18歳未満の被害が多いことを理解させる。
さらに,「出会い系サイトに関係した事件の検挙状況」と「出会い系以外のサイトに関係した事件の検挙状況」を比較させ,出会い系サイトの検挙数が減っているのに対し,プロフ等出会い系サイト以外での検挙数が増えていることを確認させる。
プロフだけでなく,SNSやブログ,掲示板にも,同じ場面が想定されることを伝える。

クラスの事前アンケートで集計した「プロフやブログで知り合った人と会ったことはあるか」という質問の結果を表示する。

15分 違法・有害情報の違いを理解する。



フィルタリングの種類や機能を学習する。



違法情報と有害情報の違いをまとめ,ウェブサイトにはそのような情報が含まれている可能性を理解させる。

携帯電話,プロバイダ,ソフトウェアなどで行うフィルタリングがあることを伝える。ホワイトリスト方式やブラックリスト方式等のフィルタリングの仕組みを理解させる。

5分 不適切なサイトへはアクセスしないことが大切であることを理解する。

アクセスしないこと,自分たちが親になったときにも考えることを伝える。

参考URL・参考文献等

 (1) 参考URL

  1. URL:http://www.internethotline.jp/(インターネットホットラインセンター)
  2. URL:http://www.meti.go.jp/(経済産業省 情報技術政策)
  3. URL:http://www.npa.go.jp/cyber/index.html(警察庁サイバー犯罪対策)
  4. URL:http://www.iajapan.org(財団法人インターネット協会)
  5. URL:http://www.tca.or.jp/(社団法人 電気通信事業者協会)
  6. URL:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/index.htm(総務省 国民のための情報セキュリティサイト)
  7. URL:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/s-jyoho.html(電気通信消費者情報コーナー)
  8. URL:http://www.mext.go.jp/(文部科学省)

 (2) 映像資料

  1. 有害情報意識啓発DVD『ちょっと待って,ケータイ―加害者にも被害者にもならないために―』(教育情報通信ネットワーク 「エル・ネット」)