科目の中の位置付け
ねらい
既に基礎的・基本的な知識・技術を身に付けている2・3年生を対象として、以下の能力を育成することを目的とする。
○ 基礎的・基本的な知識・技術の実践的な活用能力
- 様々な情報機器やソフトウェアを使い分け、これまでに学習した知識・技術を実践的に活用することができる。
- 著作権や肖像権等の権利について理解を深め、身近な問題であることを認識した上で正しい判断や行動ができる。
○ コミュニケーション能力
- 互いの意思や意見を尊重し合い、他の生徒と協力して取り組むことができる。
- 聞き手のことを考えた上で資料の作成及びプレゼンテーションを行うことができる。
実習方法
プレゼンテーションソフトを利用してスライド資料を作成させ、10分程度の学校紹介を行わせる。
準備を行うに当たっては、クラス全体で取り組むために役割を細分化する。スライド資料は内容ごとに担当を分け、スライド資料作成に用いる写真やイラストも生徒自身に用意させる。
係 | 内 容 | 人数の目安 |
発表 | 挨拶や学校紹介のプレゼンテーションを行う。 | 3~4名 |
資料作成 | 全般 | タイトルぺージや目次、授業内容や手順のページを作成する。 | 2~3名 |
行事 | 修学旅行、文化発表会、体育大会等の行事を紹介するページを作成する。 | 2~3名 |
部活動 | 部活動の種類や活動の様子を紹介するページを作成する。 | 2~3名 |
授業 | 様々な授業の様子や制作した作品を紹介するページを作成する。 | 2~3名 |
写真撮影 | 資料作成時に利用する写真を撮影する。 | 5~6名 |
イラスト制作 | 資料作成時に利用するイラストを作成する。 | 5~6名 |
用意する機器及びソフトウェア
以下のものを用意する。たa? し、実際に使用する機器やソフトウェア等は生徒自身に選択させる。
係 | 情報機器等 | ソフトウェア |
発表 | コンピュータ、プリンタ、プロジェクタ、レーザポインタ | プレゼンテーションソフト、ワープロソフト |
資料作成 | コンピュータ、プリンタ、プロジェクタ | プレゼンテーションソフト |
写真撮影 | コンピュータ、ディジタルカメラ | 画像管理ソフト、画像編集ソフト |
イラスト制作 | コンピュータ、イメージスキャナ、ペンタブレット | 画像編集ソフト |
授業の流れ及び指導実施上の留意点
時間配分 |
生徒の動き |
教師の動き |
15分
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プレゼンテーションの目的やプレゼンテーションを行う日時、場所、対象(聞き手)などの説明を聞く。
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- 聞き手の立a ´を考えさせ、見やすい資料の作成と分かりやすいプレゼンテーションを心掛けさせる。
- 聞き手の興味・関心を引くことができる資料の作成とプレゼンテーションの方法を心掛けさせる。
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15分 |
どのような係があり、それぞれの係がどのような作業を行うかの説明を聞く。
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- 個々が責任をもって仕事に取り組むとともに、クラス全体で協力して準備及び発表を行うように伝える。
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20分 |
係を決める。
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- 意欲的・主体的に取り組ませるために可能な限り生徒たちの希望に沿う形で係を決めさせる。
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10分 |
全体としてどのような流れで作業を進めていくか、各係がどのような手順で作業を進めていくかという具体的な説明を聞く。
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- 全体的な流れを把握させ、自分たちの係の位置付けを理解させる。また、一部の係の作業が進まないと全体としての作業が進められないことを認識させる。
- 係内にとどまらず、他の係と連携・協力することの必要性を認識させる。
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10分 |
作業を進めていく上で肖像権や著作権などの情報モラルについて考え、正しい判断と行動をとるための注意事項を聞く。
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- 写真を撮影・利用するに当たっては肖像権に留意し、事前に被写体となる生徒に撮影や利用の許可を得なければならないことを説明する。
- イラストの作成・利用に当たっては著作権に留意し、オリジナルのイラストを作成するか、フリー素材などを利用するよう説明する。
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30分 |
他の係と事前の打ち合わせを行う。
- ア 発表 - 資料作成
プレゼンテーションの内容やスライド資料にまとめる内容、順序について確認を行う。
- イ 資料作成 - 写真撮影
スライド資料の内容や必要となる写真について確認を行う。
- ウ 資料作成 - イラスト制作
スライド資料の内容や必要となるイラストについて確認を行う。
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- 作業開始後も必要に応じて打ち合わせを行い、互いに連携・協力するように伝える。
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30分 |
係ごとに作業を行う。写真の撮影など、授業時間内では撮影できない場合には放課後を利用して準備を行う。
- ア 発表
スライド資料の内容に合わせて原稿を作成する。
- イ 資料作成
スライド資料を作成する。
- ウ 写真撮影
スライド資料に必要な写真を過去の行事写真などから選択する。また、必要に応じて部活動の写真等を撮影する。
- エ イラスト作成
スライド資料に必要なイラストを作成する。
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- 机間指導を行い進捗状況を確認するとともに、内容やデザインに関する助言や情報機器やソフトウェアの操作方法について指導を行う。
- 作業中も必要に応じて打合わせを行い、互いに連携・協力するように声を掛ける。
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20分 |
係間での連携作業を行う。
- ア 発表 - 資料作成
プレゼンテーションの内容やスライド資料にまとめる内容、順序について確認を行う。
- イ 資料作成 - 写真撮影
スライド資料の内容や必要となる写真について確認を行う。
- ウ 資料作成 - イラスト制作
スライド資料の内容や必要となるイラストについて確認を行う。
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- 作業開始後も必要に応じて打合わせを行い、互いに連携・協力するように伝える。
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20分 |
作成したスライド資料を用いてリハーサルを行う。
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- リハーサルでは発表内容の分かりやすさ、声の大きさ、聞き取りやすさ等を確認させる。
- スライド資料は内容の分かりやすさ、文字の大きさ、配色、デザイン等を確認させる。
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15分 |
相互評価を行う。
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- 良かった点、悪かった点について評価票に従って意見を出させる。
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15分 |
発表原稿やスライド資料の修正を行う。
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- 発表内容がより分かりやすくなるよう発表原稿を修正させる。
- スライド資料の文字の大きさ、配色、デザイン等を修正させる。
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15分 |
発表原稿やスライド資料の修正を行う。
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35分 |
学校紹介の発表を行う。
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- 失敗せずに上手く発表することよりも、明るく元気に発表できるように心掛けさせる。
- 聞き手の様子や反応に応じて臨機応変に対応できるように心掛けさせる。
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