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生徒実習課題例

立体画像の仕組みを理解しよう

~アナグリフ画像の作成を通して~


科目の中の位置付け

社会と情報 (1) 情報の活用と表現 イ 情報のディジタル化
情報の科学 (1) コンピュータと情報通信ネットワーク ア コンピュータと情報の処理

実習内容

ねらい

 生徒は,平面の画面でも立体視できることを,映画やテレビ,携帯ゲーム機などによって体験している。しかし,両目の視差を利用して立体視ができるという仕組みについては理解していない生徒が多い。そこで,立体視の仕組みを理解させるとともに,アナグリフ画像の作成を通じて,情報のディジタル化のメリットを理解させる。
  • 立体画像の仕組みを理解する
  • ディジタル化のメリットを理解する

実習に必要な機器,材料

  • コンピュータ
  • 2台のカメラ
授業プリント(参考) 授業用スライド(参考) 立体画像作成ソフトウェア「アナグリフメーカー」 参考画像

実習方法

  1. ディジタル情報についての特徴(講義)
  2. 立体画像の仕組み(講義)
  3. 立体画像の作成(実習)

指導上の留意点


・実際に画像を見たり,指を使って視差を体験したりすることで,目の仕組みと立体画像の仕組みを理解しやすいようにする。
・単なる工作にならないように,立体画像の仕組みを学習してから実習を行う。



時間配分 50分


時間学習活動指導上の留意点
導入
5分
・立体画像や映像がどういう場所で使われているかを考える。
・立体画像について学習することを知る。
・3D映画など身近なところで立体映像や画像が楽しめることを紹介する。
・この時間で立体画像を作成することを伝え,学習への意欲を高める。
展開1
15分
<立体画像の仕組みの理解>
・左右の目でそれぞれ違う角度から見ていることを体験する。




・図と説明で人間が立体的にものを見ることができる仕組みを理解する。
・立体画像の仕組みが人間の目の特性を利用していることを理解する。

・スクリーンの前に生徒を立たせる。顔の前で人差し指をまっすぐ立てさせて,左目だけでスクリーンの目印を見させる。そのままの状態で,右目だけで同じ目印を見させる。人差し指と目印の位置の違いから,左右の目で違うものを見ていることに気付かせる。
・立体画像の仕組みをPowerPointを使って図で説明する。
・実際に赤と青のメガネをかけさせて,左右の目で別々の画像を見られることを確認させる。
展開2
10分
<ソフトウェアの使用方法の理解>
・アナグリフメーカーの操作方法を理解する。
・レイヤーの仕組みを理解する。



・最初に見本の画像を使い,生徒にアナグリフ画像を作成させ,操作方法を理解させる。 また,レイヤーの仕組みを説明し,ディジタル化のメリットに気付かせる。

展開3
15分
<立体画像の作成>
・画像を撮影し,パソコンに取り込む。

・アナグリフメーカーを使ってアナグリフ画像を作成する。
・画像が立体的に見えるように,画像の色や位置を調整する。

・画像の撮影の仕方とパソコンへの取り込み方を説明する。

まとめ
5分
<学習の振り返り>
・本時の学習内容と感想をワークシートに書く。



・ディジタルデータは修正しやすいというメリットを活用することで,短時間で立体画像が作成できたことを認識させる。




発展学習


 今回の授業実践では,生徒自身に画像を撮影させ,画像を編集させて立体画像を作成させたことで,生徒の興味関心を高めるとともに,ディジタル化のメリットについての理解は深まった。今後は,画像編集ソフトウェアのレイヤー機能を活用した画像の合成など,より高度な画像や動画の編集について学習することにつなげたい。