日本近代文学館
施設概要
日本近代文学館は、昭和42年(1967)4月に、明治以降の近代文学関係資料を収集・保存し、一般に公開するための日本最初の近代文学総合資料館として開館した。文壇・学会のみならずマスコミ関係の有志によって発起され、各界からの援助によって設立されたところにこの館の特徴はある。設立運動にかかわった人はおよそ1万5千人であり、設立後も民間の財団法人として運営されている。
収蔵資料は、「芥川龍之介文庫」など約130点の文庫・コレクションを含め、現在120万点を超えている。その大部分は文学者・研究者又はその遺族、著者から寄贈されたもので、閲覧室で特別なものを除いて公開している。なお、雑誌(約61万冊)については、閲覧同館のホームページで最新の所蔵状況を検索することができる。また、館内の展示ホールでは近代文学にかかわる展示を見ることができる。
国語科授業の施設利用例
愛知県にゆかりのある作家の資料も多く収蔵されている。小谷剛、尾辻克彦、吉田知子、佐々木味津三、城山三郎といった芥川賞・直木賞作家の肉筆原稿や書簡など貴重な資料を収めており、国語科の教員がこれらの作家を研究するための一級の施設である。
生徒ではなく近代文学研究のための施設であるので、明確な調査の目的をもち、同館ホームページの「利用について」の案内をよく読んでから訪問したい。
同館では講演会や講座も開催しており、毎年夏に実施されている「夏の文学教室」では、多彩なプログラムが用意されている。会場は同館とは別であるが、調査で同館を訪れる際等に受講することで、現役の作家の肉声に触れることが可能である。
【参考】日本近代文学館公式ホームページ
『全国文学館ガイド』(小学館刊)