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 ※評価規準シート
1 目的 
(1)不要な枝を切り落とすことで樹形を維持する。
(2)枝の茂りすぎによる樹木の体力負担を軽減し,クロマツの健康維持へつなげる。

2 実習手順
(1)クロマツの剪定の特徴を理解する
図1 剪定適期は11月初旬から2月まで
 剪定方法は地域によって異なるが,今回は年1回の剪定で樹形を維持する剪定方法を紹介する。
図2 クロマツ剪定は枝を透かす
 枝を透かすことで,新芽が成長する。剪定をせずに放置すると,風通しが悪くなり,病害虫の温床になる。
(2)小枝をY字に仕立てる 
図3 Y字剪定@
 四方に伸びた小枝の中から上方向に伸びた小枝や,勢いのある真ん中の小枝を切除してY字になるように剪定する。
図4 Y字剪定A
 Y字になったら小枝のバランスを見て,中止めやもみ上げを行う。      
(3)中止め 
図5 中止め@
 切除する箇所まで木ばさみを閉じたまま持っていき,切除する際に刃先を開く。これはクロマツの葉を切らないための技術である。
図6 中止めA
 小枝の長さが5cm以下になるように中止めをする。    
(4)もみ上げ 
図7 もみ上げ@
 約5葉もしくは,約1cm程度の葉を残し,葉を矢印の方向に引いて葉を落とす。葉の付け根あたりを引っ張るときれいに取れる。     
図8 もみ上げA
 Y字剪定,中止め,もみ上げを行った小枝。赤丸で示したのは新芽である。新芽は切除せずに残しておく。
 図9 小枝のY字剪定ともみ上げの様子(動画) 図10 ローソク(新芽)の除去
 小枝の先端にあるローソク(新芽)を全て除切することで,枝の成長を抑えて,樹形を整えることができる。
   
図11 仕立てのポイント確認@
 横方向からみたクロマツである。小枝がY字になるように小枝を切除していく。
図12 仕立てのポイント確認A
 中止めともみ上げを行い,混みあった枝葉を透かす。横からみて葉が垂れていないか確認をする。
 3 まとめ(留意点)
(1)美しいクロマツの樹形は丁寧に整えられた小枝の集合体であることを意識して剪定をする。
(2)剪定は上方向からだけでなく,横方向や樹形全体を確認しながら仕上げていく