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ミニ松竹梅の製作
1 目的
  年末年始にかけて飾られる松竹梅の歴史と使われる材料の特徴を学び,松竹梅の製作技術を習得する。

2 松竹梅とは
  縁起物の一つで,鶴亀とともに繁栄や幸福を意味する。中国では,風雪や激寒に耐えて緑を保つ松や竹と他の植物に先駆けて花開く 梅を,高潔・節操・清純などの象徴として歳寒三友(さいかんさんゆう)と呼び,絵画や器物などに用いられた。日本には奈良時代に伝わり,新年や慶事の飾りに使われ,強い生命力を表す松に成長の早い竹を添えて新年に門口に飾り,延年を祝うようになった。

3 準備するもの
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器は孟宗竹を使用。棕櫚縄(しゅろなわ)は垣根結びとし,つの隠しを施し,不吉さを感じさせなくした。  黒松(クロマツ) 稚児笹(チゴササ)
梅(ウメ)の代わりとして,バラを花ものとして使用。 寒菊(カンギク) 白竜(ハクリュウ) 葉牡丹(ハボタン)
南天(ナンテン) 雪の下(ユキノシタ) 姫竜(ヒメリュウ) 苔(コケ)
その他 田土,化粧砂,山石      

4 作り方
 (1)松,竹,ミニバラ(梅)の配置を考える。
  ・「松竹梅」は,「竹松梅」(畜生売(買)をイメージする順)にならないようにする。
  ・配置を考えるときには不等辺三角形になるようにする。そうすることで,不均衡な均衡ができ,どの
   位置からでも美しく見える。
  ・株元も美しく見えるように,丈の低い材料を選び配置する。


図1 器に網と砂を入れ排水性を確保す
  る。
    図2 「松竹梅」を中心に配置を考える。特に「竹松梅」にならないようにする。
      株元が寂しくならないように,ハボタンやユキノシタ,ヒメリュウを配置する。

 (2)材料を器に入れる。
  ・根鉢の余分な部分は切り落としてもよい。
  ・「海」と「岸壁」,「陸」を一体で表現するため,材料は器の節側にできるだけ寄せる。


図3 クロマツ,ハクリュウ,チゴササなどはハサミで余分な
  根鉢を切る。
図4 できるだけ右側に寄せ
  る。左側は海と岸壁を作る
  ためスペースを空けておく。
図5 材料のバランスを考え配
  置する。根元が見えないよ
  うにハボタン,ヒメリュウを配
  置する。

 (3)山石,化粧砂,コケを入れる。
  ・山石を入れ,岸壁をイメージさせる。
  ・田土を使い,隙間を埋めて立体的に仕上げる。

図6 田土を使い,隙間を埋める。 図7 山石を3つ,不等辺三角
  形となるように配置する。
  石の向きも平面的にならな
  いように,石の特徴的なとこ
  ろが見えるように配置する。
図8 コケはよいところを選び,
  ハサミで余分な部分をカット
  する。
図9 コケを面積や形に応じてカットし,隙間なく貼り付ける。
  立体的に見せたければ,田土で盛り土してコケを貼り付け
  てもよい。
図10 化粧砂を入れ,海の部
  分を完成させる。
図11 完成した松竹梅
図12 完成品