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1 目的 植物ホルモンの一つであるジベレリンはイネの馬鹿苗病から発見された。このような植物成長促進物質は他のさまざまなものにも存在する可能性が高い。しかし,一般的に有益菌の分離は費用的にも・技術的にも困難なものと考えられてきた。そこで,今回は専門的な実験機器を使用せず,家庭でもできる資材で有益菌を分離することを目的とし,菌の簡易分離実験を行った。 2 実験手順 (1) 培地準備 培地としてPDA(Potato Dextrose Agar)培地1リットルを作成する。 事前準備として手順1,2の作業をしておく。
(2)有益菌の候補探索 成長がよい植物の土もしくは根の一部から菌を分離する。
候補となる菌を分離した後,その特性を植物成長の差で比較検証する。
実験植物は,ニンジンとハツカダイコンを使用した。
3 結果とまとめ 今回分離した菌について植物臨床実験を試みた結果,菌を接種した土壌(図1及び図2のB)と無接種の土壌(図1及び図2のC)を比較して根の長さも成長量も1.2倍〜1.3倍の成長の差が見られた。 ただし,今回分離した菌は良い結果の実例だが,実際は多くの失敗が伴う。何度か実践して有益菌を分離していく必要がある。 |