水性ペン利用の電気力線
水性のカラ−ペンやインクの液が、電界により移動することを利用して、電気力線の観察を行う方法を紹介する。
(方法)
@ 下図のように、ガラス板又は下敷きの上にろ紙を置く。
食塩水(0.3%程度)を霧吹きでろ紙に吹きつけて一様にぬらし、チリ紙で2回ほどろ紙の水分を吸い取る。
その上に、様々な形の電極(分銅などを、腐食しないように座金の上に置き、電極にする)を乗せ、水性のカラ−ペンで適当に点を打つ。
A 30mA程度の電流が流れるように、直流電源を調整する。
B 1〜2分間程度で、きれいに電気力線に沿って水性カラ−ペンの液が移動する。
C 電極の形を丸型電極(正、負の点電荷に対応)、平行板電極などに変え、更に、電界中に中空の導体を置くなどして実験する。
(補足)
・カラ−ペンのインク液は正極へ移動する。
・水性カラ−ペンのなかには適さないものもある。
・色の分離が観察できる。
・茶色の液が最も速く移動する。
参考文献
谷口京治:水性ペンを利用して電気力線を示す教材の開発,
昭和60年度東レ理科教育賞受賞作品集第17回,財団法人東レ科学振興会 ,p24