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大容量コンデンサーを用いた実験(3)



     静電エネルギー


1 目的:
 手回し発電器を接続したコンデンサーを放電させ、そのハンドルの回転数から蓄えられた静電エネルギーを定量化し、静電エネルギー・電気容量・充電電圧の関係を調べる。

2 準備:
大容量コンデンサー(1F、0.5F、0.25F)、手回し発電器、直流電圧計、リード線、グラフ用紙

3 理論:
 コンデンサーに蓄えられる静電エネルギーは、U=1/2CV2と表される。静電エネルギーU[J]は手回し発電器の回転数n[回]に比例することから、これを測定すれば、静電エネルギーU[J]が充電電圧V[v]の2乗に比例することや電気容量C[F]に正比例することが確認できる。

4 実験操作:
 (1) 下の図のように、コンデンサー、手回し発電器、電圧計をリード線で接続する。
(2) 手回し発電気を回してコンデンサーを充電し、電圧計の目盛りが7.0v程度になったらハンドルから手を放す。充電する際、コンデンサーの耐電圧以上に電圧が加わらないように注意する。
(3) ハンドルの回転が安定するように、発電器をまっすぐ保持する。
(4) しばらくすると電圧計の目盛りがV=6.0[v]まで下がってくる。このときから、放電が終わるまでのハンドルの回転数を数える。
(5) 同様にして、5.5v〜1.0vの充電についてもハンドルの回転数を数える
(6) 静電容量の異なったコンデンサーについても同様にして実験をする。

5 実験結果の記録:
電気容量C=(     )F
充電電圧V[V] 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
ハンドルの回転数n[回]
電気容量C=(     )F
充電電圧V[V] 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
ハンドルの回転数n[回]
電気容量C=(     )F
充電電圧V[V] 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
ハンドルの回転数n[回]

6 考察:
(1) 横軸にV[V]、縦軸にn[回]をとって、得られた測定値を記入し、それらの点をなめらかに結んでグラフをつくれ。
(2) コンデンサーに蓄えられた静電エネルギーと充電電圧との間には、どのような関係があるといえるか。グラフから考察せよ。
(3) コンデンサーを充電する際、充電電圧(電圧計の読み)と手回し発電器の手ごたえや、回転速度について気付いたことを記せ。
7 実験結果例
電気容量C=(   1.0)F  耐電圧5.0V
充電電圧V[V] 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
ハンドルの回転数n[回] 2.5 7.5 12.0 22.0 35.0 48.0 63.0 82.5 99.5 - -
電気容量C=(0.47)F 耐電圧10V
充電電圧V[V] 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
ハンドルの回転数n[回] 1.5 4.0 7.5 12.0 17.0 23.5 30.0 40.0 48.5 59.0 69.5
電気容量C=(0.22)F 耐電圧10V
充電電圧V[V] 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
ハンドルの回転数n[回] 0.5 2.0 3.5 5.5 8.5 12.0 16.0 20.0 23.5 29.0 35.0

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