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磁性の確認

1 目的

(1) 磁性について理解する。
(2) 身の回りの物質の磁性について確認する。


2 磁性について

物質が磁場により磁気を帯びることを磁化といい,磁化のされ方は大きく分類して3種類存在する。
(1) 強磁性体・・・磁場の向きに強く磁化される。
(2) 常磁性体・・・磁場の向きに弱く磁化される。
(3) 反磁性体・・・磁場の向きと逆向きに弱く磁化される。


3 準備

ネオジム磁石(できる限り強いものを数個),大きめの容器,水,発泡スチロール,磁性を調べたい物質


4 方法

(1) 大きめの容器に水を入れる。
(2) 発泡スチロールで浮きを作り,その上に磁性を調べたい物質を小さく切って乗せる。
(3) 浮きを容器の中央付近へ浮かせ,水面を落ち着かせる。
(4) ネオジム磁石を近づけ,反応を調べる。(図1:1円玉)(図2:10円玉)(図3:人参)

図1 1円玉


図2 10円玉


図3 人参


5 結果

アルミは常磁性体であるので1円玉は磁石に引き寄せられ,銅や水は反磁性体であるので10円玉や人参は磁石に反発する様子が観察できる。



6 留意点

(1) ネオジム磁石はとても強力な磁石である。磁気カードやUSBメモリなどの記録媒体,金属でできているもの(例えば時計)などに近づけないように,取り扱いにはじゅうぶん注意する。また,ネオジム磁石を2個以上扱う時は,ネオジム磁石で指などをはさまないように気をつける。
(2) 人間の手の熱や静電気が影響しないよう,鉄の棒などの先端に磁石を付けて用いるか,ネオジム磁石を複数つなげて用いるとよい。
(3) 強力なネオジム磁石を用いても反応は小さいため,じゅうぶんに近づける必要がある。



7 指導上の留意点

この実験教材は,高等学校学習指導要領「第2章第5節 理科」における
 物理      (3) 電気と磁気  イ 電流と磁界  (ア)電流による磁界
         (3) 電気と磁気  ウ 電気と磁気に関する探究活動
という項目において利用できる。


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