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通常のモーターは、電磁石の回転子を永久磁石や電磁石の磁界の中で回転させるものである。タイミングディスクモーターは,円盤の縁に永久磁石を数個取り付けたものを回転子とし,電磁石の磁界の中で回転させるものである。教材用のタイミングディスクモーターは,安価また容易に製作することができ,動作原理も理解しやすい。
回路図は図1の通りである。フェライト磁石A〜Dは,同じ極が外側を向くように円盤に取り付けてある。わずかな回転を与えると,円盤の磁石Aがリ−ドスイッチに近づく。その瞬間に電磁石に電流が流れ,電磁石に磁気が生じ,磁石Bを引き寄せ(極性によってはしりぞけ)る。その結果円盤は回転するので,磁石Aがリードスイッチから離れる。その瞬間に電流が途切れ,電磁石から磁気が消えるが,円盤は慣性で回転を続ける。ここで,次の磁石Dがリ−ドスイッチに近づき、再び電磁石に電流が流れて磁気が生じる。このような一連の現象が繰り返されて,円盤が回転を続ける。
厚紙の円盤(直径84mm) の片面に木片(20mm)を4個図2のように対称な位置に取り付ける。その先端に1個ずつフェライト磁石を外側に向けて極の向きがどれも同じになるようにして,木工用接着材で直角に取り付ける。その木片の上に円盤(直径70mm)を乗せ,円盤の中心に竹串を通してコマのような形の「回転子」を作る。
配線を確認した後,1.5Vの乾電池につなぐ。次に電磁石を手に持ち,図1のように円盤の面と平行に円盤上の磁石に近づけ,竹串の上部を指先で摘んで,左右どちら かに回転させると,その回転が電磁石と磁石との作用で加速されて勢いよく回転し始める。回転がすぐに止まる場合には,電磁石の角度を変えてよく回る位置を探す。
・簡単な構造で作りやすい。安価に作れる。
・回転する速度を簡単にかえることができる。しかも無段階変速が可能である。
・電磁石と磁石との間の磁気的な引力や反発力を指先の感触でとらえることができる
・高速で安定した回転(測定したら最高1秒間に20回転)がえられる。
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