back |
人体の電気抵抗を測ろう 〜嘘(うそ)発見器の原理について知る〜
1 はじめに
簡単な装置で、人体の電気抵抗値を測定してみよう。人によって、あるいは同一人物でもセンサーに触れる手のひらの状態によって、電気抵抗値が変化するため電流値が変わる。この原理は以前、嘘(うそ)発見器に利用されていた。 |
2 準備
1.5V単一電池1本、わに口クリップ、マイクロアンペア計(変化を確認するだけならば検流計でも可)、アルミホイル、トイレットペーパーの芯など筒状のもの(今回は印刷機のマスターロールの芯を利用)2本、セロハンテープ |
3 方法
(1) |
マスターロールの芯にアルミホイルを巻きつけ、セロハンテープでとめる。これを2本つくる。(これを以後センサーと呼ぶ) |
(2) |
センサー→電池→マイクロアンペア計→センサーの直列回路をつくる。 |
写真1 |
(3) |
両方のセンサーを両手で握ると、回路に電流が流れる。 |
(4) |
センサーを握る手にかく汗の量によって、流れる電流は10μA〜30μA程度変化する。(両手間の電気抵抗値50kΩ〜150kΩ) |
4 おわりに
手のひらに汗をかくことで電流値(電気抵抗値)が大きく変化する。現在ではあまり信憑(ぴょう)性はないが、この原理は嘘(うそ)発見器に利用されていた。(実際には発汗量だけでなく呼吸・血圧等の変化も測定)。 センサーを握っている生徒にいろいろな質問をすると、緊張によって汗をかくため、電流の変化が大きくて面白い。 また、体に電流を流すことになるので、1.5V以上の電圧をかけないように注意する。 |
5 参考文献
『ゆかいな物理実験』 K.ギッブス 著 笠耐
訳 株式会社 朝倉出版
back |