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寒天レンズで光の筋道を確認
1.ねらい
光の直進や屈折の実験は、従来いろいろなガラスレンズや水レンズで行っていた。レーザー光線を用いても、なかなかレンズの中の光の進む道筋を確認しにくいものである。そこで、寒天を型に流してレンズを作り、その寒天レンズを使って実験をすると、寒天が半透明なだけに、光の筋道がよくわかるのである。
中学1年生の『光』の学習で大変有効な教材である。なおかつ、型をいろいろと工夫すれば、いろいろな形のレンズができるので、意欲的に実験に取り組ませることもできる。
2.実験準備
*寒天(粉末状のものがよい)
一般の寒天では透明度が低いので業務用の粉末寒天を使用するとよい。ケーキ屋で手に入る。
*シャーレ(茶わん・時計ざら)などの寒天ブロック
*OHPシート *ナイフ *なべ *自動攪拌機
*半導体レーザー光線
3.実験
(1) 加熱中の水に食用粉末寒天を加えて攪拌し続ける。
*攪拌しないと不均一な寒天になってよいレンズにならない。
*自動攪拌機を用いて粉末寒天を少しずつ加えていくのがよい。
*水と加える寒天の量については、それぞれの寒天の説明書きにしたがうこと。
(「パールアガー8」を使用した場合、水100gに対して5.8gが適量。この場合、水100gに粉末寒天を6g以上は溶かしにくい。)
(2) 穏やかに沸騰させ、液が透明になったら適当な型に流し込む。
ア.シャーレに流し込む
できたものを、ナイフや包丁で切ってレンズを作る。
イ.OHPシートの型に流し込む
OHPシートであらかじめレンズの型を作っておいてそこに流し込む。透明なシートの場合
には型から抜かなくても、そのまま使用もできる。
ウ.茶わん・時計ざらの型に流し込む
寒天水溶液を浅い放物面状の皿の容器に入れて固める。皿の大小や深さによって大き
な平凸レンズができる。
ガラスの時計ざらに入れて固めれば、そのままでも使える。
不透明な容器で固めた寒天は、容器を逆さまにして透明なガラス板、あるいはアクリル板
の上に移して使用する。
この場合はレンズを立てて使用することが困難であるので光を鉛直方向にあてるなどの
工夫が必要である。
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