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身近なものを利用した簡単な共鳴実験

1 はじめに 

 気柱の共鳴実験を,印刷機のマスターロール芯を使って簡単にやってみよう。
 学校では一般に,水管気柱共鳴器を使うことが多いが,マスターロール芯を使うことで,容易に気柱の長さを整数倍にでき,また,開管・閉管での共鳴条件の違いも確認することができる。

2 準備

 印刷機のマスターロール芯(4本),のこぎり(マスターロール芯を切るため),音叉(440Hz)
  音の変化を視覚的にとらえたいときは更に,オシロスコープ,増幅器,スピーカー,マイク

3 方法・結果

(1)

すべてのマスターロール芯を19.6cmでカットする(振動数440Hz,22℃における音の波長の1/4)。
〈開口端補正:0.6×管の半径=1.3cmを考慮するならば,18.3cmの長さにカットしたものを2本にする〉

【閉管での実験】

(2) マスターロール芯1本(18.3cm)を机に立て,音叉を管口に近づけると,共鳴を起こして大きな音が聞こえる(今回は波形の変化も同時に確認する)。(動画1)
(3)

マスターロール芯2本(18.3cm+19.6cm)をつないで机に立て,音叉を管口に近づけても,共鳴を起こさない。

(4) マスターロール芯3本(18.3cm+19.6cm×2本)をつないで机に立て,音叉を管口に近づけると,共鳴を起こして大きな音が聞こえる。(動画2)
動画1(マスターロール芯1本・閉管) 動画2(マスターロール芯3本・閉管)

【開管での実験】

(5) マスターロール芯1本を水平に置き,音叉を管口に近づけても,共鳴を起こさない。(動画3)
(6)

マスターロール芯2本(18.3cm×2本)をつないで水平の置き,音叉を管口に近づけると,共鳴を起こす。(動画4)

(7) 同様の実験を繰り返すと,マスターロール芯3本では共鳴を起こさず,4本のときは共鳴を起こす。
動画3(マスターロール芯1本・開管) 動画4(マスターロール芯2本・開管)

4 原理

(1) 【机に立てた場合・閉管】
 管の机側が閉口端となって固定端反射をし,開口端は自由端反射をする。
 それによって,閉口端を節,開口端を腹とする定常波ができる。
 したがって,管の長さが4分の1波長の奇数倍のときに共鳴を起こす。(下図参照
(2) 【水平に置いた場合・開管】
 どちら側も開口端となって自由端反射をする。
 それによって,両方の開口端を腹とする定常波ができる。
 したがって,管の長さが4分の1波長の偶数倍のときに共鳴を起こす。(下図参照)

5 留意点

 マスターロールの芯は硬いので,切る際には十分に気を付ける。カッターなどで切ると,相当の力が必要となり,危険である。

6 参考資料
  
 『わかる!なるほど理科実験』(杉山 剛英,株式会社 裳華房)

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