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GPSを利用した地球半径の測定
1 目的
(1) 緯度,経度を理解する。
(2) 地球の大きさを実感する。
(3) 実験を通して,身近な科学技術に触れる。
2 準備
GPS機能付き携帯電話(または簡易型GPS受信機など),メジャー
3 方法
(1) 学校付近で南北に延びる比較的長い直線道路を探す。(300m〜1km程度)
(2) スタートとゴールを決め,スタート地点の緯度,経度をGPSにより測定する。(写真1)
写真1 |
(3) スタートからゴールの距離をメジャーで測定する。
(4) ゴール地点の緯度,経度をGPSにより測定する。
(5) 測定された緯度,経度より,スタート−ゴール間の緯度の差を求め,測定した距離とその結果より地球の円周および半径を算出する。
4 結果
測定結果例
緯度 | 経度 | 距離[m] | |
スタート地点 | 35°12′16″ | 136°49′25″ | 433 |
ゴール地点 | 35°12′03″ | 136°49′25″ |
例えば上記の場合,13″が433に相当することが分かるので,地球を完全な球体と仮定し,その半径をRとすると
となる。地球の赤道半径は6378kmであるので,数パーセントの誤差で求めることができたことになる。
5 指導上の留意点
(1) スタート−ゴール間の経度が変化すると計算が煩雑となるので,できる限り南北にまっすぐ伸びた道を探して測定した方が良い。
(2) 身近なものを利用して測定するということを目的に携帯電話を利用したが,各学校の校則等の事情に配慮し,携帯電話が利用できない場合は簡易型のGPS受信機を利用すれば同様の測定が可能である。
(3) 距離が長くなれば地図を用いたり,簡便に歩数で距離を算出する方法もある。
6 その他
この実験教材は,高等学校学習指導要領解説(理科編)における | |||
科学と人間生活 | (1) 科学技術の発展 | ||
(2) 人間生活の中の科学 エ 宇宙や地球の科学 (ア) 身近な天体と太陽系における地球 | |||
物理基礎 | (2) 様々な物理現象とエネルギーの利用 オ 物理学が拓く世界 (ア) 物理学が拓く世界 | ||
物理 | (4) 原子 ウ 物理学が築く未来 (ア) 物理学が築く未来 | ||
地学基礎 | (1) 宇宙における地球 イ 惑星としての地球 (イ) 地球の形と大きさ | ||
という項目において利用できる。 |
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