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水平投射運動の演示実験

1 はじめに

 スチール製の黒板には磁石が付着する。そのため、いろいろなものに磁石を取り付けて黒板に固定することで、簡単に演示実験を行うことができる。視覚的に現象をとらえさせ、法則や概念の理解を深めさせる効果的な教材になると思われる。ここでは簡単に黒板でできる水平投射運動の実験を紹介する。


2 水平投射運動

 軽い棒の先端に取り付けられた小球は、最下点で軽い棒から離れ水平投射運動を行う。落下点は次の計算により求めることができる。



3 実験装置の製作

 ネジはネジ穴(M4規格)の切ってある磁石にねじ込む。(写真1)


 アルミ棒をペンチで曲げ、回転軸に差し込み、ちょうナットで軽く固定する。磁石は黒板を傷つけないためにセロハンテープなどで保護するとよい。(写真2)


(写真1)

(写真2)


 アルミ棒の反対側にはクリップを巻き付ける。(写真3)


 アルミ棒に巻き付けたクリップを輪ゴムで固定する。(写真4)


(写真3)

(写真4)


 ゴルフボールやゴム栓に千枚通しで浅く穴を開け、アルミ棒のクリップに差し込む(写真5)。


 アルミ棒の代わりに細い木の棒を使用してもよい。


(写真5)

4 水平投射の実験

 ゴルフボールが最下点で水平投射されるように、軸のついた磁石を最下点に取り付ける。(写真5)


 落下予想地点には箱などを設置する。写真ではチョークの箱を使用し、磁石で黒板に固定している。(写真6)


(写真6)

 アルミ棒が水平になるまでゴルフボールを持ち上げ、静かに離す。軽い棒の質量が小球の質量に比べて十分小さければ、軽い棒を糸とみなし水平投射運動の初速度を求めることができる。小球は高い確率で写真の箱に入る。

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