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木はどうして燃えるのだろう


1 はじめに

 木が燃えて、炭になることは知っているが、燃えるしくみには知らないことがたくさんある。木の燃える秘密を探ってみよう。

2 準備

割りばし(5cm)、試験管、ガラス管付きゴム栓、スタンド、マッチ、ガスバーナー

3 方法

ア 試験管の中に5cmの長さに切った割りばしを3本入れる。

イ 試験管にガラス管付きゴム栓をつけ,試験管の口を下げてスタンドに固定する。

ウ ガスバーナーで割りばしを加熱し※1,試験管の中や外の変化のようすを観察する。

エ 出てきた煙にマッチの火を近づけ,変化のようすを観察する。

オ 実験前後の質量を比較する。

@ 割りばし3本と割りばしを入れた試験管の質量を測定する。

A 加熱後のそれぞれの質量を測定する。

※1 乾留(蒸し焼き)・・・不揮発性の固体の有機物を空気を断ったまま加熱して熱分解
                させると,気体になるものとならないものに分かれる。

4 結果

5分間加熱

・ 試験管の中の割りばしは,いろいろな物質に分かれた(分解)

   試験管の中・・・・黒い炭ができた。

   試験管の口付近・・黒い液体がたまった。(木タール)

   ガラス管・・・・・白い気体が発生した。(木ガス)

              マッチの火を近づけると燃えた。

木→木ガス(気体)+木タール・木酢液(液体)+木炭(固体)

   木ガス・・・CO,CO,CH ,H,が混ざったもの

   木タール・・褐色の粘りけのある液体

   木酢液・・・酢酸,メタノール,アセトンなどの液体が混ざった,透明な液体

・ 白い煙にマッチの火を近づけたら,炎を出して燃えた。

・ 質量の変化が変化した。

わりばし 試験管全体
加熱前
加熱後
増減 0.45gの減少 0.25gの減少

試験管の質量・・・0.25gの減少(気体の発生)

割りばしの質量・・0.45gの減少(気体と液体の発生)


木の中には可燃性の物質が多く含まれ,
その物質が酸素と化合して燃える。

5 留意点

・ 加熱する時,液体が発生するので試験管の口を下げる。

・ 加熱後は,十分に冷えてから試験管を扱う。




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