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天文分野の簡単な自作教材の紹介
はじめに |
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天文分野の学習で、地平線や方角、惑星・衛星の満ち欠けなどの立体的な概念を、教科書や黒板の平面図や教師用の模型のよる説明で理解させるのは、とても困難だと思います。そこで、ピンポン玉でつくった模型(右の写真)を生徒一人一人に使わせることで理解の助けにならないかと考え、つくってみました。 |
材料(40セット分) |
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・ピンポン玉(80個) ・小さなまち針(白40本、青40本、赤色40本、予備が少々) ・透明プラスチックの下敷き(2枚くらい) ・瞬間接着剤 ・透明粘着テープ ・黒のスプレー塗料 |
つくり方 |
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地球 | ||
<赤道> 市販のピンポン玉をよく見ると、二つの半球をくっつけてつくるからなのでしょうか、まるで地球の赤道のように薄く線が入っています。この線を赤道にします。ちょうど半球がはまるサイズのかたい円筒を定規のかわりにして、赤の油性ペンで赤道を書き入れます(以前の規格のピンポン玉は、ビニールテープの芯がちょうどぴったりでした)。 |
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<北極と南極、観測者(日本)の位置> |
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<北極と南極> 両極の穴にそれぞれ埋め込むまち針をさし、針のボチとピンポン玉を瞬間接着剤で固定します。ボチは指で支えるところになるので、しっかりと接着させてください。ここで時間があれば、生徒に、ピンポン玉の表面に地球儀の絵を描かせるとよいと思います。 |
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<地平線と観測者> |
惑星・衛星 | ||
ピンポン玉の半球の線にそって透明粘着テープでマスキングして、黒のスプレー塗料で半球分を塗ります。塗料が乾いたら透明粘着テープをはがせば、惑星のできあがりです。けっこうきれいにできるので、テープをはがすときは快感です。塗らない側に塗料がかからないように円筒形の台などにはめてスプレーするなどの工夫が必要です。 |
使い方 |
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地球 |
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例えば、次のような使い方ができます。 |
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(日の出) |
衛星・惑星 |
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例えば、次のような使い方ができます。 惑星や衛星は、太陽の方向の半球が輝いて見えることを説明し、右の図のように月と地球と太陽の位置関係をノートに描かせます。 今、この図の左上の位置の月に注目して、地球からどんな形に見えるかをこの模型を使って考えさせます。輝いている方向に注意させて、図の上に模型を置かせます。「地球から見るとどんな形に見えますか」と質問し、模型を指でつまんで持たせて(下の写真)ノートにその形を描かせます。他の位置の月についても、同じことをさせます。 惑星の満ち欠けにも同じように使えます。 |
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おわりに |
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この分野の授業は、教師の大きな模型による説明では、生徒の理解が深まらないことが多いのではないかと思います。この模型を使ってみて、一人一人が自分で使えることで、より自分の視点で考えられるようになったと思います。また、それぞれに自分のペースで考えさせられるので、質問しておいてしばらくすると、自然に「あ、本当だ」「わかった」などの声が聞こえてきました。問題練習のときも使ってよいことにしました。はじめは模型を使う生徒がたくさんいましたが、理解が進んでくると模型は不必要なってきます。 たくさんの模型をつくるのは大変でしたが、生徒が自分の力でじっくりと考えることができるよい教材になったと思います。
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