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手軽なカフェイン抽出法

                         
1 目的 
 カフェインの昇華性を利用してホットプレートによる捕集を行い、ムレキシド反応で確認する。
                 
2 準備

器具 ホットプレート、アルミニウムはく、時計皿、薬さじ、電子てんびん、ピペット、ガスバーナー、三脚、金網、るつぼばさみ
薬品 抹茶、3%過酸化水素水、2mol/l塩酸、2mol/lアンモニア水

 
3 方法
(1) ホットプレートを200℃に加熱する。
(2) 抹茶を
1.0gはかり取り、アルミニウムはくに移し、薬さじで平らにする。表面積を一定にするため、アルミニウムはくの芯を切断して用いるとよい。

 

(3) 時計皿を電子てんびんで秤量する。
(4)
抹茶に時計皿をかぶせる。この際、時計皿が抹茶に触れないように注意する。
(5) ホットプレートで
2025分間加熱する。この際、アルミニウムはくの両端を折っておくと扱いやすい。また、ホットプレートの蓋はかぶせない。

 

(6) 時計皿を放冷した後、電子てんびんで秤量する。
(7) ムレキシド反応でカフェインを確認するため、カフェインの付着した時計皿に過酸化水素水5滴と塩酸2滴を加え、弱火で水分を完全に蒸発させ、色の変化を観察する。
(8) 時計皿を放冷した後、アンモニア水2滴を加え、色の変化を観察する。

4 結果
 

(1) カフェインの質量 【14mg】
(2) カフェインの結晶の様子

【白色針状結晶】

(3) ムレキシド反応の色の変化

(7)では黄赤色】 【(8)では紫紅色】

5 備考

(1) カフェインは、日常的に飲用するコーヒー、紅茶、緑茶などに含まれている。強心剤、利尿剤、中枢神経興奮剤、血管拡張剤などの作用があり、風邪薬にも含まれる医薬品である。

カフェインの構造式

(2) ムレキシド反応による色の変化は、カフェインが過酸化水素水と塩酸でアマリン酸(黄赤色)になり、さらにアンモニア水を加えることでムレキソイン(紫紅色)になるためである。

6 参考文献

広部千恵子、功刀彰、田部井克己「化学と教育」41巻(1993)


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