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ガラスを溶かして絵を描こう
1 目的
フッ化水素酸がガラスを溶かすという性質を利用して,ガラスに絵を描く。 |
2 準備
[器具] | ガラス板,ろうそくのろう,くぎ,筆2本,100mLビーカー,500mLビーカー |
[薬品] | フッ化水素酸 |
3 方法
(1) | ろうそくのかけらを100mLビーカーに入れ,500mLビーカーに熱湯を張り,湯せんして溶かす。 |
(2) | ろうが溶けたら,筆でガラス板の片面にろうを塗る(写真1)。 |
写真1 |
(3) | くぎなどの先がとがったものを使って,ろうを削り,絵や模様を描く(写真2,写真3)。 |
写真2 |
写真3 |
(4) | 絵や模様が描けたら,別の筆でフッ化水素酸を原液のまま塗る(写真4)。 |
写真4 |
(5) | 5分程度放置した後,十分に水で洗い流す。さらに熱湯でろうを溶かすと,削ったところがくもりガラスのようになり絵が浮かび上がる(写真5)。 |
写真5 |
4 結果・考察
(1) | フッ化水素酸は,次のような反応でガラスを溶かすので,ガラスに目盛をつけ,くもりガラスの製造に用いられる。 |
SiO2 + 6HF →H2SiF6 + 2H2O | |
(2) | フッ化水素酸は,ポリエチレン容器に保存するという保存法についても理解できる。 |
5 留意点
(1) | フッ化水素酸は毒物であるため,実験には十分に注意をする。取り扱う際は教員が行い、必ず防護手袋と防護眼鏡を着用し、ドラフト内で操作する。 |
(2) | もし,眼に入った場合は,清潔な水で15分洗浄した後,直ちに医師の診断を受ける。 |
(3) | 皮膚に付着した場合は,水を流しながらよく洗浄する。 |
(4) | フッ化水素酸を塗布後,洗い流した水は回収し,適切に処理する。 |
6 参考文献
第一学習社 スクエア最新図説化学
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