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プラスチック消しゴムの作成
1 目的
ポリ塩化ビニル( PVC)をさらに高分子化して、消しゴムをつくる。
2 準備
器具 | ビーカー(100ml)、ガラス棒、試験管、ピンセット、水槽 |
薬品 |
ポリ塩化ビニル 、フタル酸ジオクチル(DOP)、炭酸カルシウム |
3 方法
(1) ポリ塩化ビニル10gとフタル酸ジオクチル12g(約14ml)を100mlビーカーに取り、泡が出ないようにガラス棒で混合する。 | |
(2) (1)に炭酸カルシウム2gを加えてよく混合する。色をつけたいときは、炭酸カルシウム製の色チョークの粉を加えて2gとなるようにする。この混合物を、手につかないように注意しながらガラス棒で乾燥した試験管に入れ、恒温器で約150℃、15分間加熱する。このとき、ビーカーとガラス棒も恒温器に入れて、残った混合物も加熱し、重合させる。 | |
(3) 試験管を水槽に入れた水中に入れて冷却し、ピンセットでできた消しゴムを取り出す。 |
4 備考
フタル酸ジオクチル(DOP)は、可塑剤で、PVCポリマー分子鎖の間に分散してポリマー分子鎖の間隔を開け、分子を動きやすくし、樹脂全体を柔らかくする働きをする。環境ホルモンのリストに掲載されているので取り扱いに十分注意し、使用した器具も加熱重合して処分する。炭酸カルシウムは、PVCが150℃で加工されるため、一部分解によって生じる塩酸を捕捉して熱分解の促進を防ぐために加える。量が多すぎると消しゴムがもろくなる。
フタル酸ジオクチル(DOP)の構造式
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