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ブラウン運動を光学顕微鏡で見る |
1 目的
ブラウン運動とは,周囲の分散媒の分子が熱運動によってコロイド粒子に不規則に衝突し,コロイド粒子が不規則な運動をする現象である。この現象は,限外顕微鏡を用いて,散乱光を確認することで観察できると言われているが,本実験の目的は,普通の光学顕微鏡を用いて簡単にブラウン運動を観察することである。 |
2 準備
準備物 | 光学顕微鏡,ポスターカラー(青色が望ましい),ビーカー,スポイト |
3 方法
(1) | 市販のポスターカラー少量(水100 mLにつき水滴1滴程度)を水に溶かし,コロイド溶液を作る。 | |
(2) | (1)で作ったコロイド溶液を,光学顕微鏡(15×40=600倍)で観察する。 スライドガラス,カバーガラスを用いたプレパラートを作成するだけで,十分観察できる。 |
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図1 ポスターカラーとコロイド溶液 |
4 結果・考察
顕微鏡観察により,コロイド粒子が不規則な運動をしていることが確認された。 |
ブラウン運動の映像 (不規則に動く細かい粒子がコロイド粒子です) |
5 実験上の留意点
(1) | ポスターカラーは青色の方が観察しやすい。しかし,青色溶液は赤色レーザー光を吸収してしまいがちであるため,チンダル現象の実験を同時に行う場合は注意を要する。 |
(2) | 顕微鏡と映像出力装置をつなげれば,一度に多くの生徒に説明することができる。また,画像が拡大され,観察が容易になる。 |
6 指導上の留意点
この実験教材は,高等学校学習指導要領解説(理科編)における | |
化学 | (1)物質の状態と平衡 イ 溶液と平衡 (イ)溶液とその性質 |
物理基礎 | (2)様々な物理現象とエネルギーの利用 ア 熱 (ア)熱と温度について |
という項目において利用できる。 |
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