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気体の拡散
1 目的
気体の分子運動を観察し、気体の分子量と拡散速度の関係をとらえる。
2 準備
[器具] ガラス管、ゴム栓、脱脂綿、セロハンテープ、駒込ピペット、万能pH試験紙、定規
[薬品] 濃塩酸、濃アンモニア水
3 方法
(1) 丸めた脱脂綿をセロハンテープでゴム栓に固定したもの(写真1)を2個用意する。
(2) 万能pH試験紙をガラス管内に入れ、セロハンテープで両端をとめる。(写真2)
※万能pH試験紙は湿らせず、乾燥したものを用いる。
写真1 | 写真2 |
(3) 脱脂綿の一方に濃塩酸を、他方に濃アンモニア水を駒込ピペットを用いて2〜3滴しみ込ませる。
(4) 2個のゴム栓をガラス管の両端に同時にはめ込む。(写真3)
塩酸 | アンモニア水 | |
写真3 |
(5) 水平に静置し、万能pH試験紙の色の変化、変化の速さを観察する。(写真4)
(6) 白煙の輪ができたら、両端からの距離を測定する。(写真5)
塩酸 | アンモニア水 | 塩酸 | ↑ | アンモニア水 | ||
写真4 | 白煙 | 写真5 |
4 結果
濃塩酸側から16 cm、濃アンモニア水側から57 cm
5 留意点
(1) 濃塩酸や濃アンモニア水を使用するので十分に換気をすること。
(2) ガラス管は乾燥したものを用いること。
6 備考
(1) 塩化水素分子とアンモニア分子が出会うと白煙ができる。
化学反応式 HCl + NH3 → NH4Cl
(2) 気体分子の拡散速度は、気体の分子量の平方根の逆数に比例するとすれば、理論値は、ほぼ2:3となる。しかし、実験結果が理論値からずれるのは、濃度や溶解度、揮発性等様々な要因が考えられる。
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