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冷却パックの製作

 

1  目的

 化学エネルギーが熱エネルギーに変換される例として、溶解熱(吸熱)を利用した冷却パックを製作する。

 

2  準備

アルミニウム箔、食品保存用ビニール袋(チャック付)、硝酸アンモニウム、尿素

 

3  方法

(1) 食品保存用ビニール袋に硝酸アンモニウム約30gと尿素約30gを入れ、袋を振ってよく混ぜ合わせる。

(2) アルミニウム箔を約15p×10pの大きさに切り、下図のように両端を三つ折りにして袋をつくり、中に水約30mlを入れ、最後の一方も三つ折りにして閉じる。

(3) (2)の水袋(アルミニウム箔)のまわりの水分をよくふき取り(1)のビニール袋に入れ、中にあまり空気が残らないようにチャックを閉じる。

(4) 平らなところに置いて水袋(アルミニウム箔)の上をたたき、アルミニウム箔を破って薬品(硝酸アンモニウムと尿素)と水を混ぜるとすぐに温度が下がり始める。

 

4  結果

写真は混ぜ合わせたところ

 

気温などの条件によって冷却温度は異なるが、30秒〜1分で薬品はすべて溶け、パック表面の温度は5〜6℃まで下がった。

硝酸アンモニウムと尿素の溶解熱はともに吸熱である。

NHNO(固)+aq=NHNOaq−25kJ(25℃)

(NH)CO(固)+aq=(NH) COaq−14kJ(25℃)

 

4  留意点

 ビニール袋は破れにくい厚めのものを使う。

 

5 参考文献

日本化学会訳編 「実験による化学への招待」 丸善株式会社(1987)

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