(1) 次の5種類の試薬を調整する。
@ A溶液:300mlビーカーに蒸留水100mlを取り、臭素酸ナトリウムを12.5g溶かす。
A B溶液:300mlビーカーに蒸留水100mlを取り、臭化ナトリウムを2.5g溶かす。
B C溶液:300mlビーカーに蒸留水100mlを取り、マロン酸を2.5g溶かす。
C D溶液:300mlビーカーに蒸留水50mlを取り、濃硫酸17mlを加え、更に蒸留水で薄めて100mlとする。
D E溶液:300mlビーカーに蒸留水100mlを取り、1,10-フェナントロリンを1.35gと硫酸鉄(U)を0.7g溶かす(これをフェロイン溶液という)。
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(図1)
(2) シャーレにA溶液2ml、B溶液1ml、C溶液2ml、D溶液1ml を順に加える。混合した溶液は生成した臭素のために黄色になるので、黄色が完全に消えるまで(20秒程度かかる)シャーレを揺すって待つ。(図1)
(3) 黄色が消えたらE溶液1mlを加える。溶液が青に変色し始めるので、シャーレを揺すって液を混ぜ、溶液全体が青色になるようにして放置する。
(4) 観察しやすいようにシャーレの下に白い紙を置く。青色から赤紫色になった溶液に一つ又は複数の青色の点が出現してくる。この点から次々に同心円状に青色の環が成長していく。(図2〜図7は1分ごとに撮影したものである)
(5) シャーレをゆっくりと回して溶液を混合すると、再び同様の現象が確認できる。ある程度時間が経過すると、二酸化炭素の泡が出現し、図形が見えにくくなる。
4 留意点
(1) 濃硫酸の希釈には注意する。
(2) 塩化物イオンCl− が存在すると、この反応は阻害されるので、用いる容器は蒸留水で洗うこと。
(3) 反応が終わった溶液については、炭酸水素ナトリウムを少量ずつ加えて中和してから流すこと。
5 解説