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大気圧を体験しよう

 

1 目的

 大気圧は気体と同様に目に見えないものである。そこで、簡単な方法で大気圧を目に見えるような形に変える実験を試みる。今回の実験では、状態変化を利用して、大気圧を実感することを目的としている。

 

2 準備

アルミ缶、ガスバーナー、大きなピンセット、水槽

 

3 方法

(1) アルミ缶に水を約10ml入れる。

(2) 大きなピンセットでアルミ缶の底付近をはさみ、ガスバーナーの炎であぶる。

(3) 水の沸騰を大きなピンセットに伝わる振動で判断し、飲み口を下にして、一気に水の中に缶を入れる。

 

4 結果

 アルミ缶を水の中に一気に入れると、水蒸気が冷えて凝縮し、外部に比べて減圧状態になるため、つぶれる。

 

5 備考

(1) 入手可能であれば、アルミ缶ではなく、ビールの2リットル缶、灯油の18リットル缶を利用して行えば、スケールの大きい実験ができる。

(2) 仮にアルミ缶の中が完全に真空になったとして、どれだけの圧力がかかっているか計算してみると、次のようになる。大気圧=760(mmHg)水銀の密度=13.5(g/cm3)、アルミ缶の表面積=283(cm2)とすると

760(mmHg)×13.5(g/cm3)×283(cm2)=2.90×10(g)=2.90×10(kg)

 

6 参考文献

盛口襄・高田博志著「いきいき化学アイデア実験」新生出版(1990)

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