紙で作る分子模型
1 目的
分子模型を簡単な材料で、しかも短時間に作製し、物質の構造や化学結合の理解を深める。 |
2 準備
B4用紙(数枚)、のり、はさみ、輪ゴム(複数)、結束バンド(10cm程度のもの) |
(写真1) |
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写真1 |
結束バンド |
3 方法
(1) |
B4用紙を丸めていき、端をのり付けし、棒状にしたものを複数本作る(写真2)。 |
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写真2 |
(2) |
棒状の紙を半分に、はさみで切り、切った2本の中心を合わせ輪ゴムで補強する(写真3)。
次に、折り曲げてメタン分子の構造模型を作る(写真4)。 |
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写真3 |
写真4 |
(3) |
メタン分子の構造模型を複数作り、結束バンドでメタン構造をつないでいくことにより、有機化合物の構造模型を作る(写真5)。 |
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写真5 |
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(4) |
目的の化合物の構造模型を作る。 |
(5) |
仕上げの際、結束バンドの余った部分をはさみで切る。 |
4 結果・考察
1班4人で各班ごとに分子模型を作らせた場合、1時間の授業の中で、エチレン、アセチレン、スチレン、ナフタレン等いろいろな化合物の分子模型を作ることができる。
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作製の様子 |
生徒の作品 |
分子模型を実際に作ることで、原子価、分子構造や化学結合などについて理解を深めさせることができた。
5 留意点
(1) |
紙を巻き付けていく際、できるだけ密に巻くようにする。途中のり付けすると巻きやすくなる。(結束バンドでつなぎやすくするため) |
(2) |
メタン構造模型を作る際、2本の棒を互いに巻き付ける方向に折り曲げる。
(二重結合の構造をつくりやすくするため) |
(3) |
結束バンドでつなぐときには、互いの結合部分を根本で合わせ、強く結ぶ(写真5)。 |
(4) |
水素の部分は何も結合させない。 |
(5) |
時間があれば、原子ごとに色を塗るとより構造が分かりやすくなる。 |