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1 ねらい
酸・アルカリの指示薬としては、リトマス紙,BTB溶液を用いるのが普通ですが,より身近な指示薬を作って,酸アルカリについて調べてみましょう。
2 作りかた
(1)冷水による作り方
1 ムラサキキャベツの葉を数枚,細かく刻み乳鉢ですりつぶす。
2 すりつぶしたものに50ml程度の水を入れ,ビーカーに移して静かに置く。
3 20分ほどしたらろ過する。液の色はムラサキである。
※ すりつぶしたものを布巾などで絞ってもよい。
(2)温水による作り方
1 ムラサキキャベツの葉を数枚,細かく刻み乳鉢ですりつぶす。
2 すりつぶしたものに50ml程度の水を入れ,ビーカーに移して20分ほど加熱する。
※ 乳鉢ですりつぶさずに,細かく刻んで加熱してもよい。
※ すりつぶすと少し濁る。
3 しばらく置いて,ろ過する。液の色は濃いムラサキである。
(3)冷エタノールで作る
1 ムラサキキャベツの葉を数枚,細かく刻み,50ml程度のエタノールの中に入れ,置いておく。
※ ガラス棒などでよくもめば早く出てくる。
2 白くなったムラサキキャベツを取り出す。
3 液の色は薄い赤ワインの色である。
(4)温エタノールで作る
1 ムラサキキャベツの葉を数枚,細かく刻み,50ml程度のエタノールの中に入れ,温浴する。
2 数分で脱色されるので,加熱をやめ,白くなったムラサキキャベツを取り出す。
3 液の色は濃い赤ワインの色である。
温水(左) 温エタノール(右)
3 使うとき
(1)水で取り出す
よいところ | 手軽で、安全、小学生でも簡単にできる |
よくないところ | くさったり、変質しやすい、濁りやすい 長く保存できない エタノールに比べあまり鮮やかでない 色を濃くしにくい |
(2)エタノールで取り出す
よいところ | 透明できれい 色の変化がよい 取り出したものをゆっくりと温浴し、エタノールを蒸発させると濃くでき、変化も鮮やか 長い間保存できる |
よくないところ | 作るのに手間がかかる エタノールは引火しやすいので事故に注意する |
4 ムラサキキャベツの色素の変色
およその変色域は下のようである。
水溶液のpH
1〜2 濃い赤, 3〜4薄い赤, 5〜7むらさき
8〜9青, 10〜12緑, 13〜14黄
温水で にだしたもの 温エタノールで にだしたもの
※ pHについて
pHとは水素イオン濃度のことで,7が中性,それより小さい数字は酸性,大きい数字はアルカリ性を示す。
5 ほかに利用できるもの
ぶどうの皮・アイリス・緑茶・オレンジの皮・あじさいの花
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