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アルファゲルで衝撃を吸収

1 はじめに
 アルファゲルを知っていますか。
 アルファゲルは、身近なところで使われています。
 ゼリーのような物で、運動靴の底に入っていて、走っているときの衝撃から脚や体の関節などを守ります。また、ボールペンのグリップ部分に使われていて、指にかかる負担を和らげ、書きやすくしています。
 アルファゲルは、高いところから落下する生卵を割らずに受け止める衝撃吸収能力をもっています。このアルファゲルのシートを使って生卵を受け止める実験をしてみましょう。

2 準 備

○ アルファゲルのマット(15p×15p×2p)
○ 水を入れる容器
 段ボール紙
○ 生卵
3 実験方法と結果

生卵を1mぐらいの高さから落としてみます。

(見やすいように卵の色を変えてあります)

(1) 段ボール (2) 水 (3) アルファゲル


※ 高さや強さも変えて落としてみましょう。

3mの高さから落としてみました

4 先生方へ

(1) 卵が割れない理由
@ ゲル状物質のため卵が点で着地せず、広い面積で着地するので、衝撃力が分散します。
A ゲルシートの中に特殊なフィラー(直径50μの風船玉のような物)が充てんされていて、衝撃力を吸収します。
(2) アルファゲルは、衝撃吸収シートとして購入できます(15p四方のもので約1万円)。
(3) アルファゲルとは、シリコン(有機ケイ素化合物重合体の総称)をベースにしたゲル状物質で、耐候性・耐薬品性・電気絶縁性・温度特性をもったゲル状の素材です。アルファゲルに中空フィラーを添加したものをベータゲルと呼び、ランドセルのクッション材など幅広く利用されています。
(4) 高い場所(建物の2階など)から実験を行う場合は、シートの上にうまく命中させることがポイントになります。ボール等で落下位置をあらかじめ確認しておくと失敗がなくなります。

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