back |
1 はじめに
オーブンやホットプレートなどを使わず、蒸しパンを電気で調理してみましょう。蒸しパン作りをしながら、物質に電流が流れると熱が発生することを確かめてみましょう。
2 準備 (1)材料(牛乳パック1個分) ホットケーキミックスの素(ベーキングパウダー入り)120g、 水80g、調味料(ケーキシロップ等) (2) 装置(1セット分) 500ml牛乳パック1個、 目玉クリップ4個 電源コード(ミノ虫クリップ付き 写真1参照) ターナー2本(ケーキや餃子を焼くステンレス製のヘラ 写真3のA参照) (3) その他 はさみ、ボール、泡立て器、ケーキ用ナイフ、皿 |
写真1 使用したコード |
3 作り方 (1)装置の準備 ア 牛乳パックの加工 写真2のように牛乳パックの上部を切り取る。 イ ターナーの加工 ターナーの柄を2本とも写真3のBのように曲げて、電極にする。 |
||
写真2 牛乳パックの加工 | 写真3 ターナーの加工 |
(2) 調理 ア 材料の調合 ホットケーキの素を水で溶く。説明書に牛乳や卵で溶くように指示がある場合も、素:水を4:3の割合で溶けば良い。 イ 装置のセット 牛乳パックの内側にターナーを入れ、目玉クリップなどで固定する。(写真4参照)その後、ホットケーキの素を牛乳パックに入れる。(底から3分の1程度までにする) ウ 電流を流す 写真4のようにターナーにコードを接続し、ショートしていないことを確認した後、プラグをコンセントに差し込む)。 エ できあがりを確認する 蒸しパンが、ターナーからほとんどはがれたらできあがり。コンセントを抜く。(写真5参照) |
写真4 調理中の装置の様子 |
写真5 調理中の様子(ターナーと蒸しパンが密着) | できあがりの様子(ターナーと蒸しパンが離れる) |
オ 蒸しパンを取り出す
配線をはずし、ターナーを抜く。牛乳パックと蒸しパンの間に、ターナーを差し込んでから抜き(写真6左)、蒸しパンをはがす。その後、牛乳パックを逆さまにして皿の上に蒸しパンを出す。(写真6中・右)
写真6 蒸しパンの取り出し方 |
4 注意事項
通電中のターナーには、100Vの電圧がかかっているので、絶対にさわらないこと。
感電やショートのおそれがあるので、ステンレス製の流し台などの上で調理しない。また、台所で調理する場合には、絶縁のできるテーブルクロスやまな板などの上で行い、水気やコードの扱いにも十分に注意すること。
条件により異なるが、装置1つで3A近い電流が流れることもある。理科室などで同時にいくつかのグループが実験を行う場合には、あらかじめ許容電流の範囲であることを確かめておくこと。
ターナーは、柄を曲げなくても使用できるが、重心が高くなり安定が悪い。柄を曲げずに行う場合には、転倒防止の対策をとること。
5 参考
いきいき物理わくわく実験 新生出版社 など
back |