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1 はじめに カルメ焼きは、おたまで砂糖を加熱する方法が一般的である。しかし、この方法は、温度管理などがかなり難しく失敗も多い。ここでは、熱した砂糖蜜を型に流し込む方法を紹介する。この方法は、確実にふくらむうえに、一度にたくさん作ることができ、行事の場合などに便利である。 |
2 準備
(1) 材料(10〜15個分)
砂糖(上白糖またはグラニュー糖)約300g、炭酸水素ナトリウム(重曹)12g、卵白4g、水150g
(2) 器具
紙コップ、プリンカップ(金属製がよい)、台所用アルミはく、割りばし、
クッキングシート(クッキーを焼くときのオーブン用敷紙)、
温度計(200℃まで測定できるもの)、セロハンテープ、はかり、鍋、計量カップ、
コンロ、茶碗
3 作り方
(1) 流し込み用の容器の準備
@ クッキングシートと台所用アルミはくを、12〜15cm四方の大きさに切る。
A 紙コップを伏せた上に、コップに接する側が表になるように、クッキングシートをかぶせる(写真2左)。
B 上からさらに、台所用アルミはくかぶせる(写真2中)。
C 重ねたままプリンカップに差し込み、紙コップを抜いて流し込み用の容器にする(写真2右)。このとき、クッキングシートの表の面が出ていることを確認しておく。
写真2 流し込み用の容器作り |
(2) 重曹卵の準備 茶碗などに卵白約4gと炭酸水素ナトリウム約12gを入れ、よくかき混ぜる。(かなりかたくなり混ぜにくい)その後、砂糖約2gを加えてかき混ぜる。(砂糖を混ぜると柔らかくなる)これを流し込み用容器の中に、アズキ〜タイズ粒ぐらいずつ分ける。(写真3) |
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写真3 重曹卵を入れた容器 | |
(3) 温度計の準備 温度計を割りばしではさみ、セロハンテープを巻き付けて固定する。このとき、温度計の先端は、割りばしの先端よりも少し内側になるようにしておく(写真4)。(かき混ぜ棒と兼用にして使用できる) |
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写真4 温度計の準備 |
(4) 砂糖蜜の加熱 @ 鍋に砂糖300gを取り、水150gを加えてかき混ぜる。 A 鍋を火にかけ、加熱する。110℃を超えるまでは、強火で加熱してよいが、それ以後は、130℃までゆっくり加熱する。130℃あたりになると、蜜の粘りけが強くなり、泡が大きくなる。また、砂糖蜜の色がやや黄色っぽく変わってくる(写真5)。 |
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写真5 加熱中の砂糖蜜
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(左100℃、右130℃) |
(5) 砂糖蜜を型に流し込む @ 砂糖蜜を重曹卵がかくれるまで流し込む。(写真6左) A しばらく泡が出るが、泡が止まるまでそのままにする。 B 泡の出がだいたいおさまったら、砂糖蜜が不透明な黄色に変色するまで、割りばしでしっかりかき混ぜる(写真6右)。目安としてすばやく15〜20回程度かき混ぜると良い。このとき、重曹卵が全体に散らばるようにしておくこと。 C かき混ぜるのをやめる。ふくらみ終わるまで絶対につついたりしない。ふくらみ終わると完成。 |
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写真6 流し込み | とかき混ぜ |
4 その他
この実験では、上白糖を使用したが、ザラメなどでもできる。ただし、加熱やかき混ぜをやめる目安として、色で判断しにくいので注意する必要がある。
5 参考資料
青少年のための科学の祭典全国大会1996,1997実験資料集 高梨賢英
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