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ニホンタンポポをさがそう
−舌状花の数のちがい−

1 はじめに
 春になるとたくさんの花が一斉に咲き出します。タンポポはその代表格と言えるでしょう。
 タンポポは、一つの花のように見えますが、実は100個以上の花が集まってできているのです。その数は、花をばらばらにしてみると分かります。
 今、日本に見られるタンポポの多くは、外国生まれ(外来種といいます)のセイヨウタンポポです。セイヨウタンポポは、繁殖力が強く、生育範囲を広げています。一方、日本に昔からある(在来種といいます)ニホンタンポポは、都市化が進んだ土壌では生育しにくく、数が減ってきています。
 少なくなってしまったニホンタンポポをさがしてみましょう。そして、ニホンタンポポとセイヨウタンポポをよく観察することで、違いを確かめてみましょう。

2 在来種と外来種の見分け方


 二種類の花の「総ほう」を比べると、在来種は立っていて、外来種は反り返っています。
 「花びら」のように見えるものを、<舌状花(ぜつじょうか)>といいます。実は、舌状花が一つの花であって、それがタンポポの頭の部分に集まっているのです。したがって、この舌状花の集まりを、<頭花(とうか)>と呼びます。
 舌状花の数を調べてみると、外来種の方が多いことが分かります。

3 舌状花とは

4 観察するときにあると便利なもの
 ・ピンセット
 ・黒い台や画用紙など


5 方法
 

 

6 結果

    

 

7 先生方へ

 中学校1年「身近な生物の観察」の単元において、いくつかの植物の観察をします。基礎的な観察技能を高める内容としても利用できます。また、発展学習として取り上げることもできます。
 今回のように観察をすることで、ニホンタンポポの見分け方をしっかり身に付けることができます。
 身の回りのニホンタンポポは意外に少なくなっています。学校周辺のタンポポ調査を行い、在来種と外来種の比率を算出することで、その地域の都市化がどのぐらい進んでいるのかを調べることができます。そして、郊外に行くほど、在来種が優勢になってくることも実感できます。


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