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豊川の魚

1 豊川ってどんな川

 豊川は、愛知県の北設楽郡を源として、三河湾に注ぐ一級河川です。平成15年に行われた国土交通省水質調査で水がきれいな一級河川としては全国で1位となりました。東海地区を代表する美しい川の1つです。豊川の上流、中流、下流にはさまざまな魚が生息しています。

2 豊川の魚の観察

 実際に豊川にすんでいる代表的な魚を見ていきましょう。

豊川の上流
 鳴沢の滝などがあり、水が冷たく流れも速い。
ニッコウイワナ(サケ科) ブラウントラウト(サケ科) ニジマス(サケ科)
 冷たい水を好み、体の横にある白いはんてんが特ちょうである。   外国から入ってきた魚で、ルアー釣りの対象魚としても有名である。 外国から入ってきた魚で、スーパーなどでもよく売られている。レインボートラウトとも言われる。  
豊川の中流
 桜で有名な桜淵公園がある。流れがゆるやかで、水も深くなる。
ボウズハゼ(ハゼ科) カマツカ(コイ科) カワムツ(コイ科) アユ(アユ科)
 頭が丸く、全体にぬめぬめしている。川底にへばりつくようにしている姿が愛くるしい。  とがった口で、砂とえさを一緒に入れて、砂だけをえらから出す。砂地の川底にいる。  体の横に太い一本の黒い線がある。オスは秋になると、婚姻色(繁殖期の目立つ色)が出てくる。  日本の川魚の代表ともいえる。岩に付いたそう類を食べる。親は海に下り産卵し、稚魚は川をそ上する。
豊川の下流
 下流に行くにしたがい、川幅は広く、水深は深くなる。河口付近では海の魚も見つけられる。
ブルーギル(バス科) ソウギョ(コイ科) ニゴイ(コイ科)
 えらのふたのところに、青い斑点がある。ブラックバスと同様に、外来魚である。 中国から移殖されたもので最大1m以上になるものもいる。   体は細長く、一対のひげがある。水底を泳ぎ、底にすむ小動物を食べている。

3 アユをくわしく見てみよう

  アユ(鮎)は香魚とよばれる姿も形も美しい魚です。川で泳ぐアユやその捕まえ方を見てみましょう。

 アユは、体をすりつけるようにして、岩についたもを食べます。白いはらがきらりと光る様子を見てください。
 秋になると、オスは、婚姻色がついて、メスは卵をもち腹部が膨らんできます

 秋になると、川のあちこちで引っかけ漁が見られます。川の両端にはった網にも大きなアユがかかります。


4 先生方へ

 豊川に生息する代表的な魚を紹介しました。他にもいろいろな魚がいるので、ぜひ行って観察してみてください。
 ブルーギルやブラックバスなどの外来魚は繁殖力が強く、生息する場所が拡大し、在来の魚が減ってきています。外来魚が生態系へ及ぼす影響についても考えさせたいものです。

 中学校の選択理科や中学校3年理科「自然と人間」の発展学習で扱ってみるとよいでしょう。



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