(1) 準備
ア 12本の試験管に、3%過酸化水素水7mL、シャボン玉液(界面活性剤)1mLを入れる。
イ 肝臓片1gと二酸化マンガン0.3gを3本ずつの試験管に入れておく。
(2) 温度による影響
ア ビーカーに氷と熱湯で、それぞれ5℃・20℃・80℃の温度をつくる。それぞれの温度に過酸化水素水の入った試験管2本と肝臓の入った試験管1本、二酸化マンガンの入った試験管1本の計4本の試験管を5分間入れておく。
イ それぞれの温度について、肝臓の入った試験管に、同じ温度の過酸化水素水を入れ5分後の泡の高さ(mm)を測定する。
ウ 同様にそれぞれの温度について、二酸化マンガンの入った試験管に、同じ温度の過酸化水素水を入れ1分後の泡の高さ(mm)を測定する。(反応が速いので、注意する。)
(3) 酸・アルカリによる影響
ア 純水2mL、10%塩酸 2mL、10%水酸化ナトリウム水溶液 2mLの各溶液を、試験管(2本ずつ)に加える。
イ それぞれの溶液を入れた試験管1本ずつに、すりつぶした肝臓を1gずつ加え、5分後の泡の高さ(mm)を測定する。
ウ 同様に、それぞれの溶液を入れた試験管1本ずつに、二酸化マンガンを0.3gずつ加え、5分後の泡の高さ(mm)を測定する。
(1) 温度による影響
実験の結果(5回)の平均値は、以下の表のようになった。
温度
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5℃
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20℃
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80℃
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肝臓
|
48
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81
|
26
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MnO2
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45
|
75
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103
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単位 mm
(2) 酸・塩基による影響
実験の結果(5回)の平均値は、以下の表のようになった。
酸・塩基
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酸性(HCl)
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中性
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アルカリ性(NaOH)
|
肝臓
|
10
|
75
|
22
|
MnO2
|
82
|
101
|
104
|
単位 mm
温度による影響
|
|
酸・塩基による影響
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肝臓
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MnO2
|
|
肝臓
|
MnO2
|
5 実験について
この実験は、シャボン玉液などの界面活性剤の種類、実験室の室温などに影響されることが予想されるので、予備実験を行い薬品の量などを調べる必要がある。
6 参考文献
平成7年度東レ理科教育受賞作品集 財団法人 東レ学振興会、1996
化学大事典 共立出版、1969