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ブタの脳の観察


1 目的
   脳は生命を維持するための中枢で、精神活動の場でもある。ここでは、ブタの脳を用いて、髄膜や脊髄を含む脳の構造や、生の状態での感触・色等を観察する。

2 準備

 (1) 材料 ブタの脳

   入手:屠蓄場から直接食肉を卸している精肉店に依頼する。依頼するときには、頭蓋骨を縦に切り開いてもらい、すぐに脳が取り出せる状態(図1)でお願いする。

図1

 (2) 器具 クーラーボックス(一時保存用)、解剖用具一式

3 解剖の手順及び、観察のポイント

 (1) 髄膜の観察(図2)

図2

  (ア) 硬膜・・・・色、強度 

  (イ) クモ膜・・・血管の分布

  (ウ) 軟膜・・・・脳との密着

 (2) 脳全体の観察(頭蓋骨から摘出)

  (ア) 重量の測定 (図3)

 ・大脳の大縦裂溝(左右半球)

 ・溝の深さ

 ・小脳のしわのパターン

図3(表面)

 ・嗅球

 ・脳幹部

 ・視神経

 ・脊髄

図4(裏面)


 (3) 縦裂面の観察(大縦裂溝に沿って左右に切断)(図5)

 ・脳梁

 ・側脳室

 ・脳幹(間脳、中脳、延髄、橋の位置関係)

図5(縦裂面)

 (4) 横断面の観察

 ・灰白質と白質の位置関係

図6

4 参考文献

 家畜比較解剖図説:加藤嘉太郎 養賢堂

 獣医解剖学:山内昭二ほか 近代出版

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